フィールド日記
2019.01.04
クロガネモチ
共生の森でクロガネモチが赤い果実をつけています。2016年度に高校1年生が植栽したものです。クロガネモチは関東地方以西に自生もしていますが、庭木としてよく植栽される樹種でもあります。モチノキの仲間で、樹皮から鳥もちをつくることができるそうです。
2019.01.01
ナミハナアブ
共生の森でナミハナアブを見つけました。別名ハナアブと呼ばれますが、ハナアブの仲間の総称なのか本種のことを指すのかわかりにくいため、最近はナミハナアブと呼ぶようです。ハナアブはハチのような見た目ですが、ハエの仲間とされ、成虫は主に花粉や花の蜜を食べています。花の少ない時期ですが、前回紹介したタイアザミなどの花粉や蜜を食べているのかもしれません。
2018.12.30
12月の野鳥の調査
日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が12月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。
12月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。
1.ヒヨドリ 80羽
2.ホオジロ 1羽
3.メジロ 3羽
4.ハシブトガラス 11羽
5.ヤマガラ 4羽
6.ツグミ 25羽
7.ハシボソガラス 2羽
8.シメ 2羽
9.シジュウカラ 3羽
10.ルリビタキ 3羽
11.トビ 1羽
12.カワラヒワ 1羽
13.アオジ 8羽
14.キジバト 16羽
15.コゲラ 2羽
16.アカハラ 1羽
17.キセキレイ 1羽
18.ソウシチョウ 1羽
【特記事項】
1.冬鳥のツグミが25羽とシメ2羽がモミジの梢に見られた。今は集団でいるツグミはもうすぐ、庭や畑で単独行動をするようになり、春になるとまた集団となり北の繁殖地に帰っていく。
2.80羽ものヒヨドリが校舎や駐車場に飛び交い鳴き交わし騒がしい程であった。
3.キジバト10羽が群れとなり行動していた。
4.漂鳥のアカハラがエントランスで見られた。
5.学院内には日本の固有種であるカヤランが3カ所で自生している。5月に黄色い花を咲かせるカヤランは、既に花芽を膨らませている。
2018.12.28
タイアザミ
共生の森でタイアザミが咲いていました。タイアザミは別名トネアザミといい、関東地方で最も身近なアザミの仲間です。秋が花の盛りですが12月に入っても開花している株を見ることができます。
2018.12.25
セイタカアワダチソウ
共生の森のセイタカアワダチソウが果実をつけています。北アメリカ原産の帰化植物で、明治時代に観賞用として輸入されたと言われています。和名は秋に咲く黄色い花の泡立つように咲く姿に由来するという説と、写真のような冠毛のある果実の姿に由来するという説があります。しかし、もともとアワダチソウは在来種のアキノキリンソウの別名なので、単純にアワダチソウ(アキノキリンソウ)と同じ仲間で草丈が高いからセイタカアワダチソウと名付けられたのかもしれません。
2018.12.21
キゴシハナアブ
共生の森でキゴシハナアブを見つけました。キゴシとは黄腰の意味で、腹部の上部が黄色いことが特徴です。ハナアブはハチのような色彩ですが、実際はハエの仲間とされており、人を刺すことはありません。成虫は花の蜜や花粉を食べています。
越冬をするためか、枯れ葉の上でじっとしていたのでじっくり写真を撮ることができました。「個眼(こがん、小さな眼)」が多数集まってできている「複眼(ふくがん)」には粉を散らしたように赤暗色の斑点があることが特徴です。
2018.12.18
センリョウ
聖心坂近くの林内にセンリョウが見られます。前回紹介したマンリョウとともに、正月の縁起物として知られています。万両(まんりょう)に対してやや実の数が少ないため千両(せんりょう)とされたと言われています。赤い実や名前だけを見ると近い仲間のようですが、マンリョウがサクラソウ科に対し、センリョウはセンリョウ科と、植物の仲間としては遠い関係にあります。
2018.12.14
マンリョウ
校内のマンリョウの果実が赤く色付いています。比較的日陰を好み、校内ではヒノキ林の林床や植木の陰でしばしば見られます。和名は万両(まんりょう)の意味で江戸時代から正月に赤い実を多数つける縁起物として知られているそうです。不二聖心ではこの赤い実を、クリスマスリースの飾りに使用しています。
2018.12.11
クロヤツシロラン
校内の竹林でクロヤツシロランと思われる果実を見つけました。クロヤツシロランは自ら光合成をせずに、完全に菌類から栄養をもらって生きている菌従属栄養植物です。花は黒っぽく地面から数cmの所で咲くのであまり目立ちませんが、花後に写真のように茎が急速に伸び、目立つようになります。
下の写真は裂開した果実です。ラン科の特徴であるホコリのように細かい種子が見られました。クロヤツシロランは静岡県では準絶滅危惧種とされています。今後も観察を続け、来年は花を確認したいと思います。