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フィールド日記

2017.04.30

新緑のお茶畑とマムシグサ

 快晴の空の下、新緑のお茶畑が広がっていました。5月17日には中学生のお茶摘みも予定されています。

お茶畑の周辺に広かる雑木林の林床にたくさんのマムシグサが育っていました。マムシの頭に姿が似ているところからつけられた名前ですが、よく似ているとつくづく思います。



今日のことば

だいじょうぶ
みんな
誰かの
たったひとり
とくべつな人

中島未月

2017.04.20

シジュウカラの抱卵

 講堂横の巣箱でシジュウカラが抱卵している様子を19日に確認しました。先週まで産卵の確認ができていませんでしたので、短期間で多数の卵を産んだのかもしれません。

中学校校舎と聖堂の間の中庭でヤマガラが営巣し講堂横でシジュウカラの営巣が確認できたのは、単なる偶然なのかどうか、興味深いところです。

昨日は「共生の森」でもシジュウカラの卵を見つけました。
今日のことば
いちばんぼしが でた
うちゅうの
目のようだ
ああ
うちゅうが
ぼくを みている
まど・みちお

2017.04.15

ヤマガラの営巣日記

中庭の巣箱で抱卵が始まりました。卵の親はシジュウカラだと思っていましたが、卵を抱いていたのはヤマガラでした。
これまで「共生の森」でも講堂横でも巣箱の営巣が確認されたのはシジュウカラでしたので、不二聖心では初めてヤマガラの巣箱での営巣が確認されたことになります。抱卵が始まりましたので、撮影はここまでです。あとは静かに孵化を待ちたいと思います。


今日のことば

ひばりのす
みつけた
まだ たれも知らない

あそこだ
水車小屋のわき
しんりょうしょの赤い屋根のみえる
あのむぎばたけだ

小さいたまごが
五つならんでる
まだ たれにもいわない

木下有爾

2017.04.14

シジュウカラの営巣日記

 中庭のシジュウカラの巣箱の卵が3つから5つに増えていました。
早ければ、あと数個で抱卵が始まるかもしれません。




今日のことば

理屈は
いちばん低い真理だ
理屈がなくてもいい位もえよう   
八木重吉

2017.04.13

シジュウカラの営巣日記

 今日は中学校校舎の中庭の楓の木につけた巣箱の中の写真を撮りました。


巣箱の中には3つの卵が入っていました。9~12個の卵を産んだところで抱卵が始まります。それまでは巣箱の中の写真をとっても営巣に支障はないと言われています。



今日のことば 

菰着ても好きな旅なり花の雨   田上菊舎

2017.04.12

シジュウカラの営巣日記

4月10日にシジュウカラの巣箱の中の写真を撮りました。いろいろな巣材が写真には写っています。白い毛は鹿の毛です。



4月12日に再び写真を撮りました。右上の部分にコケが増えているのがわかります。

いつ産卵されるか、楽しみです。

今日のことば

人生の最も大きな喜びの一つは、年来の希望が実現した時、長年の努力が実を結んだ時に得られる。 湯川秀樹

2017.04.09

アラゲキクラゲ

 アラゲキクラゲの幼菌が、気温の上昇と雨に助けられたのか、大きく成長していました。アラゲキクラゲは食用にもなるキノコです。

今日のことば
地球にいて生物になっているという僥倖(ぎょうこう)にわれわれは出会っているということを忘れるべきではない。無数の宇宙があるといっても、そして科学者たちが、他の天体に生物がいる可能性があるといっているとしても、それはまだ発見されたわけではない。生物が万一いたとしても、どの程度の発達を得ているかもわからない。なんらかの認識体があるとしても、それはわれわれのような生命体とはちがう質の存在かもしれない。われわれはこの広大な宇宙における、もっともおもしろい認識体の一つであるということかもしれない。    三木卓

2017.04.02

ボケの開花

 ボケの写真を撮りました。クサボケのオレンジとは違った味わいのある花弁の色です。蕾も開きかけも完全に開いた花も、どれも心ひかれるものがあるのがボケの特徴です。夏目漱石はボケを好んだことで知られますが、彼が好きだったのはどの時期の花だったのでしょうか。




今日のことば
いつまでも続くと思っていた命。実はゴールがあると気づかされました。いや、誰もがわかっていることなのでしょう。でも、考えたくないのか、リアリティーがないのか。かわいい子供やいとしい妻をみて思います。ずっと、このままでいられるのならほかに何もいらない。    
つんく

2017.03.28

シジュウカラの巣作り

日本野鳥の会の滝道雄先生に提供していただいた鳥の巣箱を先週の金曜日に講堂の脇と中学校校舎の中庭にかけました。
今朝、様子を見にいくと講堂の脇の道で変わった声で鳴くシジュウカラを見つけました。巣材を運んでいるシジュウカラのつがいの声でした。次の画像の青い円の中のシジュウカラをよく見ると巣材を加えているのがわかります。


しばらくするとこのシジュウカラは素早く巣の中に入りました。次の画像は巣材を巣の中に置いて外に出てきた瞬間のシジュウカラです。


順調に巣作りが進み、シジュウカラの子育てを観察することのできる日が来ることを願っています。

今日のことば

朝陽てる槻の高枝の葉がくりに尾ふり首ふり四十雀鳴く   川村多実二   

2017.03.18

3月の野鳥の調査 カラスとノスリの攻防戦

日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生と構内の野鳥の調査をしました。

今日最も感動したのは、タカの仲間であるノスリをハシブトガラスが集団で襲う様子を目にしたことです。ノスリがカラスの縄張りを侵したことが原因でした。次の画像の左から2番目に写っているのがノスリです。
次の画像は滝先生がお撮りになったものです。
ハシブトガラスがノスリを襲っている様子がはっきりと確認できます。

ウグイスのさえずりを何度も聞くなど、あちこちで春を感じた一日でした。
キブシの花穂もずいぶん長くなりました。

モズの警戒音も聞きましたが、これはモズが巣作りを始めている可能性を示唆しています。次の画像は温情舎校舎跡地で撮ったモズのメスの写真です。
滝先生が送ってくださった調査記録を掲載します。
  1.シジュウカラ     5羽
 2.ホオジロ       5羽
 3.アオゲラ             1羽
 4.ハシブトガラス   17羽
 5.ウグイス       8羽
 6.コゲラ        1羽
 7.ツグミ        3羽
 8.ヒヨドリ       4羽
 9.ヤマガラ       2羽
10.ハシボソガラス    5羽
11.ルリビタキ      1羽
12.ジョウビタキ     1羽
13.モズ          2羽
14.シメ        10羽
15.カワラヒワ      2羽
16.エナガ        1羽
17.キジバト       3羽
18.ノスリ        2羽
19.アカゲラ       1羽
20.トビ         1羽
21.シロハラ       2羽
22.メジロ        1羽
23.オオタカ       1羽
24.コジュケイ      1羽
上記23種類の野鳥と外来種1種の計24種を確認できた。
 
特記事項:
1.桜の木に9羽のシメが集まっていた。シメは冬鳥で北に帰る前に集まり始めたか。
2.ヒノキ林に入る直前に「ピーユ」とノスリの声がしたので上空を見ると、つがい(夫婦)で上空を舞っている。そこに3~5羽のハシブトガラスが現れ、ノスリに攻撃を始めた。カラスの縄張りに入ったノスリを共同で縄張り外に追い出す行動だ。デイスプレイ飛翔が確認されたことから、不二聖心女子学院近くで繁殖するものと思われる。
3.東名高速道路近く(温情舎跡地)でオオタカを確認した。

今日のことば
貧において豊かであること、これが芸術の源泉のように思われます。ここでの貧は金銭における、あるいは状況における貧しさと必ずしも同じではありません。むしろ、それは魂において空(くう)であることと書くことができるかもしれません。 若松英輔