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フィールド日記

2019.05.10

ハハコグサ

共生の森をはじめ、校内の様々な場所でハハコグサが咲いています。春の七草の1つ御形(おぎょう、または、ごぎょう)はハハコグサのことで、身近な場所でよく見られます。


とても身近な花ですが、花のつくりは複雑です。遠目にみると茎の先端に1つの黄色い花が咲いているように見えます。しかし、実際にはタンポポなどのキク科に見られる頭花(とうか)と呼ばれる花の集まりが、さらに密に集まっているつくりをしています。つまり花の集まりの集まりが1つの花のように見えています。ハハコグサは、タンポポでは緑色の総苞(そうほう,頭花を包む葉)も黄色なので、全体が1つの黄色い花に見えています。

2019.05.09

4月の野鳥の調査

日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が4月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。

4月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。

1.ヤマガラ     6羽
2.キセキレイ    1羽
3.ヒヨドリ      25羽
4.ハシボソガラス   6羽
5.エナガ       1羽
6.カワラヒワ     6羽
7.メジロ       8羽
8.シジュウカラ    8羽
9.ハシブトガラス   19羽
10.コゲラ      3羽
11.アカハラ     1羽
12.ツグミ      2羽
13.シロハラ     2羽
14.ウグイス     7羽
15.ホオジロ     2羽
16.オオルリ      6羽
17.キジバト     3羽
18.アオジ     1羽
19.キビタキ    1羽
20.ツバメ     1羽
21.イカル     1羽
22.ヤブサメ    1羽
23.サンショウクイ  1羽
24.ビンズイ          4羽
25.トビ               1羽
26.コマドリ           1羽
27.コジュケイ        1羽
28.ソウシチョウ      1羽
29.ガビチョウ          3羽

【特記事項】
1.確認された夏鳥はオオルリ、キビタキ、ツバメ、ヤブサメ、サンショウクイ、コマドリ
2.繁殖地に帰らずにいる、のんびり屋の野鳥
冬鳥ではツグミ、シロハラ (いずれもヒタキ科)
漂鳥ではアカハラ、イカル、ビンズイ、アオジ (漂鳥一部留鳥は除く)
3.4月9日 コフタバランの花が満開となった。
4月23日 カヤランの花が満開となった。
4月23日 キンランが咲き始めた。ギンランは5月の開花と思われる。
4月23日 ウラシマソウが開花した。

2019.05.07

ハナイバナ

共生の森でハナイバナが咲いています。茎は良く分枝し、上向きの毛があります。街中でも路傍や畑に普通に見られる雑草的な存在です。


しかし、よく見ると車形の可愛らしい花です。同じムラサキ科のキュウリグサに似ていますが、葉が花序の先まである点や、花の中央部の副花冠が淡青色である点によって見分けることができます。

2019.05.03

ヒメハギ

ススキ野原にヒメハギが咲いています。マメ科のハギに似た小さい花ですが、白い房状の付属体が特徴です。『神奈川県植物誌2018』によると「日当りの良い草地で普通に見られるが、市街地周辺では減少している」そうです。不二聖心のススキ野原は茶草場として毎年草刈りが行われ、ヒメハギの生育に適した日当たりの良い草地が維持されています。

2019.04.30

オオバウマノスズクサ

グラウンドの生垣にオオバウマノスズクサが咲いていました。

つる性の木本で、花は長い筒状で独特な形をしています。

花の中には小さなハエが数匹いました。長い筒状の花に入り込める小さいハエをおびき寄せ、花粉を運んでもらっているようです。

2019.04.26

オオジシバリ

校舎裏にオオジシバリが咲いています。和名の通り、茎は横に広がり地面を縛るように群生しています。近縁のイワニガナ(別名ジシバリ)とよく似ていますが、より大型で、葉がへら状になることが特徴です。

2019.04.23

キュウリグサ

校内の畑や植え込みにキュウリグサが咲いています。和名は、もむとキュウリのような匂いがすることが由来です。

2mmほどの淡青色の花の中央には、黄色い副花冠(ふくかかん)と呼ばれるつくりがみられます。また、伸びきっていない花序の先が丸まっていることも特徴です。

2019.04.19

サルトリイバラ

校内の林縁でサルトリイバラが咲いています。つる性で、茎はところどころにトゲがあり、ジグザグに伸びる特徴があります。和名は、猿捕り茨(サルトリイバラ)で、サルが絡まって捕らえられるという意味です。若芽は山菜として食用にされ、葉は餅を包むのに使われることもあります。

2019.04.16

スズメノヤリ

校内の芝地にスズメノヤリが咲いています。茎の先端の花の集まりが、大名行列で用いられた毛槍(けやり)に似ていることが和名の由来です。

1つの花で雌しべが成熟する時期と、雄しべが成熟する時期が分かれている雌雄異熟(しゆういじゅく)という特徴をもっています。下の写真の左は雌性期で、成熟した白い柱頭が見えます。右は雄性期で、柱頭はしおれて雄しべが成熟しています。自分の花粉で受粉してしまうことを避け、遺伝的な多様性を保つ工夫と考えられます。

2019.04.12

カキドオシ

キャンプ場の近くでカキドオシが咲いています。和名の垣通し(カキドオシ)は、垣根を越えて繁茂していく様子に由来しています。花は直立する茎につきますが、花後は横に伸びる匍匐枝(ほふくし)を出して広がっていきます。

花はシソ科らしい唇形花です。