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フィールド日記

2019.06.12

5月の野鳥の調査

日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が5月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。

5月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。

1.ヤマガラ     5羽
2.キセキレイ    1羽
3.ヒヨドリ     13羽
4.ハシボソガラス   8羽
5.エナガ       5羽
6.カワラヒワ     6羽
7.メジロ      11羽
8.シジュウカラ    4羽
9.ハシブトガラス  15羽
10.コゲラ      5羽
11.アカハラ     3羽
12.アオゲラ     2羽
13.スズメ     1羽
14.ウグイス     7羽
15.ホオジロ     9羽
16.オオルリ    6羽
17.キビタキ      2羽
18.ツバメ        6羽
19.イカル      1羽
20.サンコウチョウ   1羽
21.コジュケイ   4羽
22.ガビチョウ    1羽

【特記事項】
1.朝サンコウチョウの囀りが駐車場で聞かれた。出勤時にサンコウチョウの囀りで出迎えてくれる学校はそうそう無いと思われる。
2.オオルリの巣からヒナが無事に巣立った。
3.エビネが開花した。
4.第二オークヒルのクヌギ林でギンランが開花した。

2019.06.11

トチバニンジン

ヒノキ林の林床にトチバニンジンが咲いていました。和名はトチノキに似た葉をもつ人参を意味します。ここでいう人参とは野菜のニンジン(セリ科)のことではなく、薬用植物として知られるオタネニンジン(ウコギ科、高麗人参や朝鮮人参とも呼ぶ)と近縁であることを示しています。トチバニンジンにも薬用成分が含まれており、生薬として用いられることもあるとのことです。

2019.06.07

アズマイバラ

正門から坂をあがって、聖心橋を過ぎたところの斜面にアズマイバラが咲いています。主幹は太くなく、垂れ下がるように咲くのが特徴です。園芸植物のバラと同じバラ科バラ属で、十数種ある日本のバラの野生種の1つです。


園芸種のバラは花びらが多数ある八重咲きのものが多いですが、野生のバラは基本的に5枚の花弁と多数のおしべをもっています。

2019.06.04

ハコネウツギ

共生の森やオークヒルにハコネウツギが咲いています。花は初め白ですが、しだいに赤く変化します。近縁種にニシキウツギがあり、こちらも名前の通り花が白から赤に変化します。


両者は葉の裏面の毛の量で区別でき、主脈上に毛が少ないものがハコネウツギで、密生するものがニシキウツギです。確かめたところ、毛は散生する程度でしたので、ハコネウツギと判断しました。

2019.05.31

フタリシズカ

クヌギ林の林縁にフタリシズカが咲いています。和名は能の「二人静」に由来し、花穂を静御前とその亡霊の舞姿に見立てたと言われています。実際には花穂は2本に限らず3本以上あることもよくあります。

2019.05.28

トゲアリ

ススキ野原の近くの立木の空洞でトゲアリを見つけました。名前の通り特徴的なトゲをもっています。女王アリが他種のアリの巣穴に侵入し、やがてその巣を乗っ取る一時的社会寄生を行うそうです。

2019.05.24

ヨウラクラン

着生ランであるヨウラクランが咲いています。着生とは文字通り、樹の幹や岩にくっついて生えていることを指します。単に生活の場として樹の幹や岩を利用しているだけで、養分を奪う寄生とは異なります。


茎の先端から伸びた花穂には小さい花が多数輪状についています。花は1mmほどで非常に小さいですが、拡大してみるとランの仲間らしい花の形をしています。

2019.05.21

セモンジンガサハムシ

キャンプ場のサクラの木でセモンジンガサハムシを見つけました。背中の金色に輝くX字の隆起が特徴です。和名のセモンはこれを指しているのだと思います。しかし、この輝きは生時のみで、死後には失われてしまいます。食樹はサクラ、リンゴ、ナシなどということで、写真の右上の食痕はこのハムシによるものかもしれません。

2019.05.17

チガヤ

ススキ野原でチガヤが咲き始めました。チガヤの花穂は白い絹毛が密に生え、花が咲いているとよく目立ちます。花穂をツバナといい、若い花穂には甘みがあるので、昔は子どもたちがおやつ代わりに食べていたそうです。

2019.05.14

ヤマサギソウ

ススキ野原にヤマサギソウが咲いていました。日当たりのよい草地に生えるランの仲間です。環境省のレッドリストには載っていませんが、多くの都道府県で絶滅が危惧されている貴重な植物です。農園の方々が茶草場として定期的に草刈りをしてくださっているおかげて、生育に適した環境が保たれていると考えられます。


花は緑色で、注意しないと他の植物に紛れて見逃してしまいます。ラン科らしいユニークな形で、側花弁と呼ばれる2枚の花弁が上に伸びてバンザイをしているようです。