フィールド日記
2019.12.17
トラノオシダ
裏道の石積みでトラノオシダが見られます。山地から市街地まで広く一般に見られる種ですが、人里近くで見ることが多いようです。和名は細長い葉を虎の尾に見立てて名付けられました。
2019.12.13
ノキシノブ
裏道の石積みに着生するノキシノブが胞子のう群をつけていました。ワラビやゼンマイなどのシダらしい形のシダではありませんが、身近な場所で最も普通に見られるシダ植物の1つです。
葉の裏面には丸くて大型の胞子のう群がびっしりついています。胞子のう群の様子はシダ植物を見分けるときの大きなポイントの1つです。
2019.12.10
トキリマメ
駐車場近くの植え込みでトキリマメの果実を見つけました。鮮やかな赤い果皮と光沢のある黒い種子が目立っています。果実が熟しても種子が落ちないことも特徴です。近縁種にタンキリマメがありよく似ていますが、葉の形によって見分けることができます。
2019.12.06
ヤブマメ
ススキ野原で、うずら豆のように黒い斑点模様のある豆を見つけました。ヤブマメの種子です。つる性の一年草で、林縁や草原などで普通に見ることができます。豆の模様は、地面に落ちたときに、鳥などに見つかって食べられないための迷彩的な効果があるのかもしれません。
下は10月に撮影した花の写真です。このような通常の花のほかに、地下には閉鎖花をつけ、地中にも種子をつくります。
2019.12.03
カツラ
共生の森で、高校1年生が植栽したカツラが紅葉していました。本来はもう少し標高の高い場所に自生する木ですが、庭や公園などに植栽されることも多いため、身近な樹木といえます。また、落ち葉からクッキーのような甘い香りがするのが特徴です。この日も木のまわりには独特の甘い香りが漂っていました。
2019.12.01
11月の野鳥の調査
日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が11月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。
11月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。
1.ヒヨドリ 41羽
2.メジロ 10羽
3.キジバト 2羽
4.ハシボソガラス 2羽
5.ホオジロ 1羽
6.カワラヒワ 2羽
7.ハシブトガラス 12羽
8.カケス 2羽
9.シジュウカラ 4羽
10.アオゲラ 3羽
11.アオジ 3羽
12.トビ 1羽
13.ウグイス 4羽
14.エナガ 4羽
15.コゲラ 1羽
16.ジョウビタキ 2羽
17.ノスリ 2羽
18.ツグミ 2羽
19.シメ 3羽
20.シロハラ 1羽
21.ルリビタキ 5羽
22.ガビチョウ 2羽
23.ソウシチョウ 1羽
【特記事項】
1.冬鳥のシメ、シロハラが今季初めて観察された。また姿は確認できなかったが、漂鳥のルリビタキが3カ所で「ヒッヒ ヒッヒ」「カッカ カッカ」という声を出していた。
2.猛禽類のノスリがススキ野原でヒノキの頂上に止まっていたので観察していると、約150m先にいたバッタの仲間を捕食した。ノスリは錐体細胞の個数が人間の約6倍有るので、人間では確認できない遠くのバッタを探すことが出来る。
3.駐車場奥に大きな四溝柿(渋柿)が数本有り、色づいた実が鈴なりになっている。四溝柿は熟すと甘くなるのでヒヨドリやツグミ、メジロ、スズメ、ムクドリなどが好んで食べる。数百個なっている柿の実も前述の野鳥が群れで食べに来ると一週間くらいで無くなってしまう。毎年たくさんの実をつけてくれる柿の木は野鳥にとっては有難い木だ。
2019.11.29
ベニバナボロギク
裏道にベニバナボロギクが咲いていました。アフリカ原産の帰化植物で、伐採跡地などにいち早く侵入するパイオニア植物として知られています。花は筒状花のみで目立ちませんが、よく見ると雌しべの先端が2つに分かれて、くるりと巻いているのがわかります。全体的に水分が多く柔らかい印象で、若芽は食用になるそうです。
2019.11.26
イヌホオズキ
裏道にイヌホオズキが咲いていました。道端や畑などでよく見られます。花は8月頃から見られますが、寒さに強いらしく11月になっても開花している個体もあります。オオイヌホオズキやアメリカイヌホオズキなどの近縁種との見分けが難しいですが、果実の中に種子のほかに球状顆粒を含むかどうかで見分けることができます。この個体は球状顆粒を含んでいなかったためイヌホオズキとわかります。
2019.11.22
ヤブムラサキ
共生の森の近くでヤブムラサキの果実を見つけました。同じ仲間のムラサキシキブと同様に果実は美しい紫色ですが、全体に星状毛が多いのが特徴です。ムラサキシキブはしばしば植栽されるため街中でもよく見られますが、ヤブムラサキはあまり植栽されず、山野で見ることが多いように感じます。