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フィールド日記

2015.12.25

聖心橋から見えるイイギリ

 東名高速沿いに生えているイイギリの写真を聖心橋の上から撮りました。
東名高速沿いでは他にも同じようなイイギリの実を見ることができます。鳥が好むことと発芽率が低くないことなどの条件がそろっているためと思われます。



今日のことば

どの道を行くかは、あなたがどこに行きたいかによります。  ルイス・キャロル

2015.12.14

ヤブムラサキの実とスイセンの花

 ヤブムラサキの実が鮮やかな紫からくすんだ色に変わりつつあります。

スイセンの花がもう咲き始めていました。今まで年内に花を見ることは少なかったように思います。
静かに一年の営みを終える植物もあれば、新年に向けて新たに花を咲かせる植物もあります。
今日のことば
谷を越え山を越えて空高く流れてゆく
白い一片の雲のように、私は独り悄然(しょうぜん)としてさまよっていた。
すると、全く突如として、眼の前に花の群れが、
黄金色に輝く夥(おびただ)しい水仙の花の群れが、現れた。
湖の岸辺に沿い、樹々の緑に映え、そよ風に
吹かれながら、ゆらゆらと揺れ動き、踊っていたのだ。
夜空にかかる天の川に浮かぶ
燦(きら)めく星の群れのように、水仙はきれめなく、
入江を縁どるかのように、はてしもなく、
蜿蜒(えんえん)と一本の線となって続いていた。
一目見ただけで、ゆうに一万本はあったと思う、
それが皆顔をあげ、嬉々として踊っていたのだ。
入江の小波(さざなみ)もそれに応じて踊ってはいたが、さすがの
燦めく小波でも、陽気さにかけては水仙には及ばなかった。
かくも歓喜に溢れた友だちに迎えられては、苟(いやしく)も
詩人たる者、陽気にならざるをえなかったのだ!
私は見た、眸(ひとみ)をこらして見た、だがこの情景がどれほど豊かな
恩恵を自分にもたらしたかは、その時には気づかなかった。
というのは、その後、空しい思い、寂しい思いに
襲われて、私が長椅子に愁然として身を横たえているとき、
孤独の祝福であるわが内なる眼には、しばしば、
突然この時の情景が鮮やかに蘇るからだ。
そして、私の心はただひたすら歓喜にうち慄(ふる)え、
水仙の群れと一緒になって踊り出すからだ。
ワーズワース

2015.12.10

あかつきの金星

 探査機「あかつき」が金星を回る軌道に入りました。前回の軌道投入失敗から5年をかけての再挑戦でした。
今朝は6時18分に図書館の上に見えた金星の写真を撮りました。明るさが増すとともに、アルギエバ、レグルス、アルクトゥールス、木星と次々に姿を消していく中で、金星だけは最後まで光り続けていました。この金星の周りを「あかつき」が回っています。




今日のことば

ひとつふたつ星の光や秋の暮    稚志

2015.12.04

紅葉と黄葉

 紅葉の風景が美しい一日でした。


高校1年生の廊下から見えるイロハモミジは既に葉を落としたシダレザクラの枝と良いコントラストをつくっていました。『枕草子』にも「桜の葉、椋の葉こそ、いとはやく落つれ」という一節があります。

校舎の裏のクヌギの葉は黄色く色づいていました。こちらは黄葉です。万葉人はクヌギのようなブナ科の落葉樹を総称して「ははそ」と呼びました。「ははそはの」は「母」に係る枕詞です。ブナ科の落葉樹は、枕詞に使われるほど、万葉人にとって身近な存在であり、そこに紅葉にはない黄葉の美しさを見出していました。



今日のことば

秋の夕日に照る山もみじ
濃いも薄いも数ある中に
松をいろどる楓や蔦は
山のふもとの裾模樣    高野辰之

2015.11.29

雪の富士山

 札幌では44センチ、旭川は30センチなど、北海道からの雪の便りに驚いた1週間でした。
不二聖心から見える富士山も宝永火口から上のあたりは、すっかり白くなりました。明後日からいよいよ12月。
本格的な冬に入ります。

今日のことば

雪便り信濃に残す母独り     有賀健

2015.11.23

クスノキの実

 11月22日に今年初めてクスノキの実がたくさん落ちているのを確認しました。不二聖心には裾野市では他に例を見ないほどのクスノキの大木が何本も生育しています。その実が落ちると冬が来たことを実感します。クスノキの実の落下は大切な季節の指標と言えるでしょう。21日の読売新聞では気候変動の影響でライチョウが絶滅の危機に瀕しているという記事が出ていました。クスノキの落下の時期が大きく変化することはないか、気候変動との関わりからも注視していきたいものてす。


今日のことば

ライチョウは自然との共存を基本とする日本文化の象徴です。自然保護のシンボルの鳥を、何としても守り抜きたい。
中村浩志

2015.11.16

タンポポとヤマトシジミ

 ヤマトシジミがタンポポの花から吸蜜している様子を写真に撮りました。寒さが増してきて、アゲハチョウやヒョウモンチョウなど比較的大型の蝶が次々に姿を消していくなかで、ヤマトシジミやベニシジミなどの小さなシジミチョウの仲間はまだ活動を続けています。小さいからこそ持てる生きる力をシジミチョウは見せてくれます。

今日のことば

病む母の手元に秋の光さし折り紙はもうツルにはなれない    石川初子

2015.11.13

今朝の富士山

 今朝の富士山の画像です。この秋、最も白く色づいた富士山となりました。天気は下り坂のようです。さらに白い富士山が来週は見られるかもしれません。



今日のことば

私の絵はまだまだです。もう一つ向こう側に何かある気がします。
挿絵画家・中一弥の100歳の時の言葉

2015.11.11

「共生の森」のレモン

 高校1年生が総合学習の時間に「共生の森」の観察をしました。
生徒自ら植菌したクヌギのほだ木からはたくさんのシイタケが発生していました。
7月に植えたレモンの木にはたくさんの実がなっていました。裾野市でも立派にレモンが育つことを知りました。


今日のことば

誰より優れているとか劣っているとか考えるのは、一種のゆるみです。そんな優劣を超えた、いわば優劣のかなたで自分の学習にひたることが大切なのです。
大村はま

2015.11.04

ハラビロカマキリ

 校舎の裏でハラビロカマキリが移動している様子を見かけました。その移動の様子はどこかを一途に目指しているようでした。ハラビロカマキリはハリガネムシに寄生されることの多いカマキリです。ハリガネムシに寄生されたカマキリは、水辺を目指すように、ハリガネムシによってコントロールされます。今日のカマキリもハリガネムシに寄生されていたのかもしれません。


今日のことば
世界中にあふれているため息と
君とぼくの甘酸っぱい挫折に捧ぐ
「あと一歩だけ、前に進もう」     スガシカオ