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フィールド日記

2019年06月

2019.06.30

6月の野鳥の調査

日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が6月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。

6月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。

1.キジバト      1羽
2.ヒヨドリ       18羽
3.ハシブトガラス    10羽
4.ウグイス      10羽
5.シジュウカラ     10羽
6.メジロ      14羽
7.ハシボソガラス     7羽
8.ツバメ         7羽
9.ホオジロ       2羽
10.アオゲラ      1羽
11.キビタキ      5羽
12.ヤマガラ      5羽
13.スズメ      1羽
14.カワラヒワ      2羽
15.エナガ       37羽
16.コゲラ        1羽
17.オオルリ      1羽
18.ホトトギス      2羽
19.コジュケイ      3羽
20.ガビチョウ     5羽

【特記事項】
1.先月は5カ所でオオルリの囀りを確認したが、6月になりオオルリの囀りは1ヵ所だけで聞かれた。多くのオオルリはヒナが巣立ち、移動を始めたものと思われる。
2.オオルリより不二聖心女子学院に渡って来るキビタキは盛んに囀っていた。
3.第二オークヒルでエナガの親鳥と巣立ち子34羽の群れがオークヒルの西の林から西の林に次々に渡っていく光景は圧巻であった。
4.ホトトギスの囀りが第二オークヒルとヒノキ林で聞かれた。
5.第二オークヒル近くでイチヤクソウの開花を確認した。
6.第二オークヒルとクヌギ林に接するワラビの葉にミズイロオナガシジミを確認した。
7.東名高速道路のトンネルに接する小川でミヤマカワトンボを確認した。
8.第二オークヒルにある牛の水飲み場で真っ赤なショウジョウトンボのオスを確認した。

2019.06.28

オオチドメ

オークヒルにオオチドメが咲いていました。チドメグサの仲間で、葉や茎を揉んで傷口につけると血が止まることが名前の由来といわれています。本種以外にノチドメやチドメグサなど似ている種も身近に多くあります。本種は茎の先端が斜上することや、葉柄(ようへい,葉と茎の間の柄)より,それに対する花柄(かへい,花と茎の間の柄)のほうが長いことで近縁の種と区別することができます。

2019.06.25

オオイシアブ

共生の森でオオイシアブを見つけました。黒と黄色の毛におおわれた大型のアブで、一見するとハチのように見えますが、人を刺すことはありません。ムシヒキアブの仲間で、昆虫を捕らえて体液を吸って生きています。作物の害虫となる虫も食べてくれるため、益虫といえます。

2019.06.21

ヤマトシリアゲ

第二オークヒルでヤマトシリアゲを見つけました。シリアゲムシの仲間で、和名は腹部の先端を持ち上げた姿に由来しています。英語圏ではscorpionfly(スコーピオンフライ)と呼ばれ、こちらも腹部の先端を持ち上げた様子に着目し、その姿をサソリ(scorpion)に例えています。腹部の先端のはさみはオス同士のけんかや交尾時にメスをつかむのに使われるようです。また、シリアゲムシの仲間は交尾のときに、オスがメスに餌をプレゼントする婚姻贈呈(こんいんぞうてい)と呼ばれる行動をとることが知られています。

2019.06.18

ムネクリイロボタル

ヒノキ林の林縁でムネクリイロボタルを見つけました。名前の通り胸部が栗色の小型のホタルです。水辺に見られるゲンジボタルやヘイケボタルと違って、本種は林縁や林床などに見られます。小さな発光器もあり、持続的に光を放つことができるようです。

2019.06.14

ナルコユリ

校舎裏の斜面にナルコユリが咲いていました。葉腋(ようえき,葉の付け根の部分)から筒状の花が垂れ下がって咲くのが特徴です。和名はこの花の姿を鳴子(なるこ,田んぼに吊り下げて音で鳥を追い払う道具)に見立てています。

2019.06.12

5月の野鳥の調査

日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が5月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。

5月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。

1.ヤマガラ     5羽
2.キセキレイ    1羽
3.ヒヨドリ     13羽
4.ハシボソガラス   8羽
5.エナガ       5羽
6.カワラヒワ     6羽
7.メジロ      11羽
8.シジュウカラ    4羽
9.ハシブトガラス  15羽
10.コゲラ      5羽
11.アカハラ     3羽
12.アオゲラ     2羽
13.スズメ     1羽
14.ウグイス     7羽
15.ホオジロ     9羽
16.オオルリ    6羽
17.キビタキ      2羽
18.ツバメ        6羽
19.イカル      1羽
20.サンコウチョウ   1羽
21.コジュケイ   4羽
22.ガビチョウ    1羽

【特記事項】
1.朝サンコウチョウの囀りが駐車場で聞かれた。出勤時にサンコウチョウの囀りで出迎えてくれる学校はそうそう無いと思われる。
2.オオルリの巣からヒナが無事に巣立った。
3.エビネが開花した。
4.第二オークヒルのクヌギ林でギンランが開花した。

2019.06.11

トチバニンジン

ヒノキ林の林床にトチバニンジンが咲いていました。和名はトチノキに似た葉をもつ人参を意味します。ここでいう人参とは野菜のニンジン(セリ科)のことではなく、薬用植物として知られるオタネニンジン(ウコギ科、高麗人参や朝鮮人参とも呼ぶ)と近縁であることを示しています。トチバニンジンにも薬用成分が含まれており、生薬として用いられることもあるとのことです。

2019.06.07

アズマイバラ

正門から坂をあがって、聖心橋を過ぎたところの斜面にアズマイバラが咲いています。主幹は太くなく、垂れ下がるように咲くのが特徴です。園芸植物のバラと同じバラ科バラ属で、十数種ある日本のバラの野生種の1つです。


園芸種のバラは花びらが多数ある八重咲きのものが多いですが、野生のバラは基本的に5枚の花弁と多数のおしべをもっています。

2019.06.04

ハコネウツギ

共生の森やオークヒルにハコネウツギが咲いています。花は初め白ですが、しだいに赤く変化します。近縁種にニシキウツギがあり、こちらも名前の通り花が白から赤に変化します。


両者は葉の裏面の毛の量で区別でき、主脈上に毛が少ないものがハコネウツギで、密生するものがニシキウツギです。確かめたところ、毛は散生する程度でしたので、ハコネウツギと判断しました。