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フィールド日記

2017.07.06

高1総合学習の植栽体験  キタテハ

7月5日に高校1年生が総合学習の時間に植栽体験をしました。「共生の森」の生物多様性を高めるために自分たちで樹種を選んで植樹をしました。選ばれた樹種はさまざまで、クルミ、ブルーベリー、ヤマモモなど実のなる木がたくさん含まれていました。カツラの木の香りの良さに感嘆の声をあげている生徒の姿も印象的でした。

「共生の森」ではいろいろな生き物との出会いも体験することができました。次の画像は生徒の手にとまった夏型のキタテハの画像です。縁の黒が濃いのが夏型の特徴です。梅雨の晴れ間の、夏らしい一日にふさわしい蝶との出会いでした。
今日のことば
 カムチャッカのクマの王国といわれるミーシャ・ドーマの地を旅した。道は川に沿ってどこまでも続き、草原を横切り山を越えた。途中、小道が次々と合流し、時には小さな広場があり、見晴らしのいい所では腰を下ろす場所が用意されている。
 リュックを置き、水筒を取り出す。ゆっくりと眺めるといろんな所が見える。はるかな谷間の小さな滝が赤く染まっていた。ベニザケが最後の遡上を試みているらしい。向こうの高原がほんの少し色づき、木々の実が短かった夏の終わりを告げていた。
 もう肉眼では見えないほど遠くに「旅人」の姿を見た。ゆっくりゆっくりと歩いている。時々、道端で遊んでいる。どうやらフレップの赤い実を摘んでいるらしい。30分もかけて500メートルくらい近づいた。風がゆれたのか、立ち上がってゆっくりあたりを眺めている。双眼鏡を取り出してみた。体重が500キロあたりかなと呟く。道の建設者ヒグマである。この道でどのくらい会っただろうか。
 カムチャッカに生きる多くの動物はクマの道を利用する。キツネもネズミも歩いていた。オオカミもこの道を使うと言った人がいた。旅の途中で遠くカザフ共和国からきたという5人のハイカーに会った。35日間かけてミルコーという中部の小さな町まで歩くのだという。今日は27日目だと、こともなげだ。ずっとこの道を歩いているのだと言った。この地では人もまた、ヒグマの道を利用させてもらっているのである。
竹田津実