フィールド日記
2017年06月
2017.06.08
ジャコウアゲハ
ジャコウアゲハの写真を撮りました。ジャコウアゲハの幼虫はウマノスズクサを食べて育ちますが、不二聖心の林内にはこの植物がたくさん生えています。
ジャコウアゲハの蛹はあの有名なお菊虫です。
今日のことば
「一枚、二枚、三枚、四枚……九枚、やっぱり一枚足りない」
怪談「播州皿屋敷」で大切な皿を割ったと因縁をつけられたお菊は、責め殺されて古井戸に投げ込まれてしまう。そして幽霊となったお菊は、古井戸から夜な夜な現れては、恨めしそうに皿の枚数を数えるのである。
その後、お菊が投げ込まれた古井戸には、うしろ手に縛られた女性の姿をした不気味な虫が出現したという。この虫はお菊の怨念が姿を変えたものだと、人々は噂した。これが「お菊虫」である。
お菊の正体は、ジャコウアゲハというチョウのさなぎである。
稲垣栄洋
お知らせ
今年も8月に小学4年生から6年生を対象として「夏休み子供自然体験教室」を不二聖心女子学院で開催します。参加を希望する方はホームページの申し込みフォームからお申し込みください。
2017.06.05
オオシマザクラの実
お茶畑の中心に映画のロケにも使われたことがあるオオシマザクラの古木があります。今朝、そのオオシマザクラの実の写真を撮りました。既に熟した実もあればまだ若い実もあります。オオシマザクラとエドヒガンザクラを交配してできたのがソメイヨシノです。ソメイヨシノは接ぎ木等で増やしたものが全国に広がりましたので、すべてのソメイヨシノはクローンであり、自家不和合性という性質により結実することがありません。
今日のことば
ちる花はかずかぎりなしことごとく光りをひきて谷にゆくかも 上田三四二
お知らせ
今年も8月に小学4年生から6年生を対象として「夏休み子供自然体験教室」を不二聖心女子学院で開催します。参加を希望する方はホームページの申し込みフォームからお申し込みください。
2017.06.04
クヌギの樹液の湧出
6月3日に「共生の森」でクヌギの樹液の湧出を確認しました。既に樹液には甲虫も集まってきていました。カブトムシやクワガタムシがここにやってくる日が待たれます。
今日のことば
教師の仕事は、生きている子どもに生きた知恵を育てることです。そのためには、初々しい感動、新しい命のようなものが教師の側にないと、子どもを惹きつけられません。
大村はま
2017.06.03
モリアオガエルの卵 ヤブヤンマ
よく晴れた一日でした。梅雨入り前の最後の快晴の週末となるかもしれません。
「共生の森」の近くの池でモリアオガエルが産卵をしました。今年の初記録です。
池を囲むネットにはヤブヤンマの抜け殻がついていました。今年もヤブヤンマの飛ぶ季節がやってきたようです。
昨年は同じ場所で6月4日にヤブヤンマの羽化を確認しています。
ヤブヤンマは言葉で形容するのが難しいほど美しい、深みのある青い目をしています。
昨年は同じ場所で6月4日にヤブヤンマの羽化を確認しています。
ヤブヤンマは言葉で形容するのが難しいほど美しい、深みのある青い目をしています。
今日のことば
ヤブヤンマーー名前は冴えないが、姿はとても美しいトンボである。特に、成熟した雄の青い目玉は、常夏の海を思わせるほど澄んでいる。体は大きいくせに木立に囲まれた小さな池が好きで、林ややぶの近くで一生を過ごすことから名前がつけられた。
杉村光俊
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