フィールド日記
2015年09月
2015.09.28
スーパームーン ナイト牧草地
今晩は、スーパームーンが見られました。通常より14パーセントほど大きく見える満月です。
スーパームーンを撮るために牧草地に行ったら、動物のかん高い声が聞こえました。あまり耳慣れない声に、はじめは空耳かと思いましたが、次々と声が響き渡り、すぐ近くに動物の気配が感じられました。声の主は鹿でした。秋によく鳴くという鹿の声にスーパームーンを写しながら耳を傾けました。
今日のことば
世の中よ道こそなけれ思い入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる 藤原俊成
2015.09.26
ムラサキシキブ キンモクセイ アオダイショウ
季節の進みのはやさに戸惑う日々です。
気づいたら校舎の近くのムラサキシキブの実は美しい紫に色づいていました。
そのすぐ近くでキンモクセイが豊かな香りをはなっていました。今週は校舎の中に活けられたキンモクセイの香りからも秋を感じることができました。
キンモクセイの近くではアオダイショウの子どもがひなたぼっこをしていました。今日の午後の蒸し暑いほどの気温の上昇はアオダイショウにとっては心地よいものだったのかもしれません。アオダイショウはシマヘビなどと違い性質のおとなしいヘビです。
今日のことば
沈黙はことばがなくても存在し得る。だが、沈黙なくしては、ことばは存在し得ない。もし、ことばに沈黙の背景がなければ、ことばはその深みを失ってしまうだろう。 マックス・ピカート
2015.09.22
野鳥の調査でオオタカを発見
「日本野鳥の会」東富士副代表の滝道雄さんと不二聖心の野鳥の調査をしました。
今日のことば
祈るべき天とおもえど天の病む 石牟礼道子
2015.09.17
三井物産の森
9月16日に高1の総合学習で講演会が行われました。講演者は、三井物産株式会社 環境・社会貢献部 社有林・環境基金室の大木貴嗣さんと對馬洋平さんでした。温情舎小学校の創立者である岩下清周が三井物産のパリ支店長を務めていたことからもわかるように、三井物産は世界中に支店を持つ歴史ある総合商社です。その一方で、三井物産は国内に広大な森を有する会社としても知られています。三井物産の社有林の総面積は日本の国土面積の0.1%に及びます。その社有林を生かした活動についてお話をしていただきました。
講演のテーマは「木づかい」ということでした。木を使うことが森を元気にするということを生徒たちは学びました。「木を切らないという森林破壊がある」という大木さんの言葉にはっとさせられました。戦後復興のために植えられた樹木は現在、ちょうど有効利用に適した樹齢に達しています。今切らなければ、木はさらに成長を続け、活用が難しくなります。あまりに太い木は、樹木を加工する機械に収まらなくなってしまうからです。
「木づかい」のためには、木を使いたいという気持ちを人々に抱かせるさまざまな工夫が必要となります。次の画像は三井物産の社有林のヒノキで作られた木の折り紙、「折り樹」です。
生徒たちは、この「折り樹」をいただいて歓声をあげていました。木の持つ良さをきっと実感したことと思います。
今回の講演を通して、「木づかい」の意味を認識した生徒たちは、来月、間伐材を用いたベンチづくりに挑戦する予定になっています。
今日のことば
木曽川の潮差しかはる朝曇り 坂元二男
2015.09.13
長崎より
高校2年生は長崎祈りの会旅行に行ってきました。
長崎には祈りの心を育む豊かな自然があります。
2日目には、遠藤周作の『沈黙』の舞台ともなった外海を訪ねました。「沈黙の碑」の向こうに真っ青な海が広がっていました。
3日目には、二十六殉教者像の前で祈りを捧げました。
二十六殉教者像のすぐ近くで、イソヒヨドリが鳴いていました。イソヒヨドリは主に海の近くで生活している鳥です。埋め立てられる前は、二十六聖人が殉教した場所のすぐ近くまで海が迫っていたという歴史をしのばせるイソヒヨドリの声でした。
夜は世界三大夜景を眺めながら一日を振り返り、さらに学びを深めました。
夜の振り返りでは、多くの生徒が祈りの会に参加できたことへの感謝の言葉を口にしていました。長崎はやはり素晴らしいところでした。
今日のことば
人間がこんなに哀しいのに主よ海があまりに碧いのです。 遠藤周作
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