フィールド日記
2014.02.13
ようやくジャコウアゲハの蛹が羽化
昨年の8月に不二聖心を会場として「夏休み子供自然体験教室」が行われました。その時に7月に蛹化したジャコウアゲハを展示しましたが、その蛹が昨日羽化しました。ジャコウアゲハの蛹の休眠期間は山地と平地で異なるという興味深いデータがあります。不二聖心産のジャコウアゲハは羽化までにかかった時間の長さから山地性の可能性が高いのではないかと思います。
お菊虫(ジャコウアゲハの蛹)の抜け殻です。
今日のことば
「一枚、二枚、三枚、四枚……九枚、やっぱり一枚足りない」
怪談「播州皿屋敷」で大切な皿を割ったと因縁をつけられたお菊は、責め殺されて古井戸に投げ込まれてしまう。そして幽霊となったお菊は、古井戸から夜な夜な現れては、恨めしそうに皿の枚数を数えるのである。
その後、お菊が投げ込まれた古井戸には、うしろ手に縛られた女性の姿をした不気味な虫が出現したという。この虫はお菊の怨念が姿を変えたものだと、人々は噂した。これが「お菊虫」である。
お菊の正体は、ジャコウアゲハというチョウのさなぎである。
稲垣栄洋