フィールド日記
2013.12.16
キイロホソガガンボとヒメワラビ
裏道の沢沿いに生えるヒメワラビにキイロホソガガンボがとまっていました。写真がボケているのは裏道の暗い場所で撮ったからです。光の届きにくい場所ですから気温も低く、よくこのような場所で冬場に生活しているものだと感心しました。双翅目の昆虫の中には、なぜか寒さに強い種が多いのが不思議です。
ガガンボ類は双翅目の中でも識別の難しいグループですが、キイロホソガガンボは特徴的なトラ模様のおかげで、一目でキイロホソガガンボとわかります。キイロホソガガンボの幼虫は植物の根を食べるので害虫扱いされることもあります。家庭菜園などをしている人は、このトラ模様をよく覚えておいて、用心しておくのをいいかもしれません。
今日のことば
人間には二つの型があって、生命の機械論が実証された時代がもし来たと仮定して、それで生命の神秘が消えたと思う人と、物質の神秘が増したと考える人とがある。そして科学の仕上げ仕事は前者の人によってもできるであろうが、本当に新しい科学の分野を拓く人は後者の型ではなかろうか。
中谷宇吉郎