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フィールド日記

2013年11月

2013.11.09

イイギリの木へのコウモリガの食害

「共生の森」のイイギリの幹にコウモリガの食害のあとが見つかりました。盛り上がっているのは幹の内部を食べているコウモリガの幼虫の糞と木屑です。コウモリガは広食性であるため被害が拡大する可能性も高く樹木の害虫として恐れられています。


不二聖心でのフィールドではコウモリガの成虫も確認されています。コウモリのようにとまるところから蝙蝠蛾と名づけられました。



今日のことば

本当の喜びにむせび泣きたいのならば 今の苦しみに笑って耐えよ 友よ明日泣け

2013.11.05

ウラナミシジミ

マメ科の植物に卵を産むことで知られるウラナミシジミが「共生の森」の近くにたくさん来ていました。マメ科の植物の中には人間によって栽培されているものも多く、農業の変遷とウラナミシジミの分布の変化は分かちがたく結びついていると言われます。翅についている尾状突起を触角に見せることで攻撃されても致命傷を負わないように擬態していると考えられています。翅の模様は目玉に似せているということです。




今日のことば

無理にプラスに考える必要もなければ、奇跡を信じることもない。あるがままでいいのです。

                                      帯津良一

2013.11.02

オオスズメバチとヤマトシジミ

オオスズメバチが瀕死の状態で横になっているのを見つけました。どうやら働きバチとしての仕事を成し遂げ一生の終わりの時を迎えているようです。今日は秋のつどいの準備をしている時に、別の場所でも同じようなスズメバチの姿を生徒と一緒に観察しました。


「共生の森」では元気に吸蜜するヤマトシジミをたくさん見かけました。オオスズメバチのような暴れん坊が意外に早く生命力を失い、弱々しく見えるヤマトシジミが意外に活動的であり続けることを不思議に思いますが、大より小が予想外にたくましいという例は自然界に多いような気がします。



今日のことば

人間はみんな、生きることが下手だ。
どんなに幸せに生きている人でも、どこかしら下手くそだ。生きることに上達する人もいない。生まれてから死ぬまで、誰もがみんな下手で下手で下手で、下手なまんまで生きてゆくのだ。
                                      宮部みゆき

2013.11.01

ヒヨドリジョウゴとマルバノホロシ

「共生の森」の周辺でヒヨドリジョウゴとマルバノホロシの実を見ることができます。同じナス科で実の形も色もよく似ていますが、ヒヨドリジョウゴはごく普通に見られる種でマルバノホロシは複数の県で絶滅危惧種に指定される希少種となっています。

こちらがヒヨドリジョウゴの実です。ヒヨドリが好きだからヒヨドリジョウゴと名付けられたという説がありますが、今朝もよく鳴いていたヒヨドリが関心を示す様子はありませんでした。


こちらがマルバノホロシです。



今日のことば

生きる意味を納得する言語を、現代は必死に探しているように思います。それは混乱していた戦後よりも、もっと激しい気がします。
                                       園田善昭