フィールド日記
2013.08.09
オナガグモの擬態と卵のう エントモファガ・グリリの策略
2013.08.09 Friday
昨日は「第2回夏休み子供自然体験教室」が行われました。
自然観察、生き物探しコンテスト、シルバーコンパス体験講座、標本づくり、ウッドバーニングなどの活動を行いましたが、自然観察の時に2つ驚いたことがありました。
1つ目は、クヌギの樹液について説明する場所のちょうど目の前に、松の葉に擬態すると言われるオナガグモが網を張ってくれたことです。しかも卵のうを大切に守っている様子まで観察することができました。
第1回の体験教室の時に、「共生の森」でエントモファガ・グリリ(昆虫病原性糸状菌の一種)についての話をしました。エントモファガ・グリリはバッタ類に寄生してバッタを丈の高い草に登らせて、その上で息絶えさせるという不思議な菌です。バッタが高い位置で死ぬということは、自分も高い位置まで登ることができるということで、風に吹かれた時により遠くまで広がっていくことができます。第1回の体験教室の時に紹介した、エントモファガ・グリリに寄生されたショウリョウバッタが、既にいなくなっていたので、第2回は別の話題を用意して臨んだのですが、説明の直前に菌に寄生されたショウリョウバッタがオオアレチノギクのてっぺんに登ってくれました。これが驚いたことの2つ目です。今日確認したところ、昨日は確かに生きていたショウリョウバッタが息絶えていて既に頭はカマキリか何かに食べられたあとでした。
今日のことば
「夏休み子供自然体験教室」の生徒スタッフの感想より
私は昨年に引き続き2回目の参加となります。そして高3最後の年となりました。一人でも多くの方に不二聖心の自然を感じていただくとともに、私の大好きな不二聖心の魅力をお伝えすることが私の幸せであり、不二聖心への恩返しになればと思い参加を希望しました。
昨年、私が担当した6年生が、今年は生徒スタッフとしてお手伝いに加わってくれたことが、何より嬉しいです。
学校説明会では校内案内だけですが、この自然教室は保護者の方も一緒に普段は入れない不二聖心の森にご案内します。より不二聖心の素晴らしさをお伝えできることに幸せを感じました。
できれば来年は卒業生枠を作っていただき、引き続きお手伝いに参加させていただけたら嬉しいです。
この2日間生徒スタッフとしてお手伝いに参加する機会を与えてくださり、ありがとうございました。