フィールド日記
2013.07.04
ユキヤナギアブラムシのミイラを発見
2013.07.04 Thursday
クサボケの葉の裏に黒い点のようなものを見つけ、顕微鏡で確認してみたところ、ユキヤナギアブラムシのマミー(ミイラ)でした。このアブラムシは寄生蜂に寄生され、このような姿になってしまったのです。東京大学出版会の『アブラムシの生物学』にはマミーについての次のような記述があります。
寄主体内で孵化したハチ幼虫は、まず生命維持に関係のない卵巣や脂肪体を食べて成長し、最後に消化管、背脈管、気管などを食べる。アブラムシはこの時点で死亡する。ハチ幼虫は寄主体内の組織・器官を食べ尽くすと、アブラバチでは寄主の腹面を裂き絹糸腺からの分泌液でアブラムシを植物体などの基質に固着し、寄主の外皮を裏打ちするようにして繭を紡ぐ。アブラムシのうすい外皮は分泌液との反応で硬くなり、ハチのグループに特異的な色に変わる。このような被寄生アブラムシをマミーという。
今日のことば
わたしはダイヤモンドを首にかけるより、机をバラで飾りたい。
エマ・ゴールドマン