フィールド日記
2013.05.27
畑地を好むアメリカイヌホオズキ
2013.05.27 Monday
5月22日に「共生の森」でナス科の植物の写真を撮りました。イヌホオズキと見当をつけたのですが、そう言い切るには問題がありました。イヌホオズキは5月ではなく8月に咲く花なのです。専門家の方にご意見を求めたところ、アメリカイヌホオズキという帰化植物であろうという回答を得ました。やはり花期からの判断ということです。英語版のウィキペディアにはアメリカイヌホオズキについて次のような説明があります。
It can grow on sandy and poor soil, but prefers fertile and cultivated soil types.
つまりアメリカイヌホオズキは、痩せた土地でも育つが肥えた畑地をより好むということです。朝日新聞社から出ている「植物の世界」84号では、アフリカのイヌホオズキも畑の周辺でよく見られると書かれていました。「共生の森」もかつては畑地でした。pHをはかるとそのことがよくわかります。アメリカホウズキは「共生の森」の土地の歴史を静かに語りかけているのかもしれません。
今日のことば
タレントのテリー伊藤さんが何年か前、テレビの討論番組で語気を強めていたのを思い出す。「サザエさんを見て、悲しいと思う子供たちもたくさんいるんですよ」。国際機関の統計によると、日本は貧しい子供の割合が先進国の中で4番目に高いという。標準の半分以下の所得しかない家の児童は時を経て増え、今や6人に1人がカツオくんでもワカメちゃんでもないらしい。
編集手帳(2013.5.26)より