フィールド日記
2013.02.27
卵寄生をするハラビロクロバチ科Synopeas属の寄生蜂
2013.02.27 Wednesday
クヌギエダヒメコブフシから様々な寄生蜂が羽化し始めています。写真のハチはハラビロクロバチ科Synopeas属の1種の寄生蜂で卵寄生をすることで知られているそうです。わずか4ミリほどの小さなハチが、虫こぶ内に形成者である小さなタマバエの卵を見つけ、そこに産卵管を刺し込んで卵内に自分の卵を産み付けるというのです。神秘としか呼びようのない現象です。かつて不二農園のお茶の生産を支えたクヌギは、今私たちに自然界の神秘を伝える貴重な木として不二聖心に存在しています。動画を見ると、触角を動かして寄主を探している様子がわかります。
今日のことば
クヌギは、昔から「苦をぬぐう木」という意味から、そう呼ばれるようになったんや。なんせ、はよ大きくなるし、カシなんかと変わらへんほど質のいい炭がとれるし、木を切ってもまた芽がでてきて、スギやヒノキみたいに植え直さんでもええからな。手間のかからん木や。林には、アベマキもあるけど、やっぱりクヌギが幹の表面のコルク質の部分が少ないんで一番やなー
『里山の少年』(今森光彦)より