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フィールド日記

2013.01.06

なぜ光の少ない環境でグミは生きられるのか

 

 2013.01.06 Sunday

 12月27日に不二聖心で行われた植物調査で、高校1年生が間伐体験学習を行った森の中にグミ類がたくさん生えていることがわかりました。ナツグミは以前から確認できていたのですが、今回はツルグミという種類も確認できました。ナツグミに比べてツルグミは葉裏が金色に輝くのが特徴です。その色合いがよくわかるように陽にかざしてみました。
針葉樹の森の中は薄暗く、植物にとって太陽の光をたくさん受けられる環境ではありません。一説によると、森を形成する高木の樹冠が受ける光の量を100%とするとその地表の光の量は0.5%だそうです。そのような環境の中でたくさんのグミが成長を続けているのには理由があります。グミ類は根に根粒菌を持っていてその菌類が窒素固定の役割を担い、植物の成長を助けているのです。

 

今日のことば

生命の形の多様さ、それはこの惑星での最大の驚異だ。生命圏はさまざまな形の命が複雑に縫い合わされたタペストリーのようなものである。一〇億年以上にわたって多様な形の生命を育んできた環境をわれわれが急激に変え、破壊していることに対する緊急の警告を伝えたい。

『バイオダイバーシティ』(エドワード・ウィルソン)より