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フィールド日記

2012.03.11

河津桜 メジロ

  2012.03.11 Sunday 

 東日本大震災から一年の今日、新聞各紙はさまざまな震災関連の記事を載せていました。
その中で朝日新聞の天声人語が心に残りました。その後半を引用してみましょう。

 被災地ばかりでなく日本全体にとって、「3・11以前」はもはや戻れぬ対岸になってしまった。振り向けば橋は消えて、隔てる川の流れは深い。だれもが心細い肩を寄せ合いながら、「絆」という焚火に心の手をかざしてきた1年だったように思う。
その「絆」の文字も過剰な使用に摩耗気味だ。井上ひさしさんが健在なら「つるつる言葉」と呼ぶかもしれない。便利に使われすぎて意味も実体もすり減ってしまう言葉を、そう称していた。
スローガンで何が片づくわけでもない。だが私たちの社会がこれほど他者を思ったのも、史上まれなことではなかったか。ともに悲しみ、「絆」の一語に魂を入れ直す日としたい。

 同じ朝日新聞の書評欄では、震災を論じる言葉の貧困の問題が取り上げられていました。
この1年は、私たちの語る「ことば」が改めて問われた1年であったように思います。

 さて、不二聖心は、校内のあちらこちらで春の花々を楽しめる季節を迎えています。プールの近くの河津桜も徐々に花が開き今は三分咲き程度になっています。河津桜は、1955年に静岡県賀茂郡河津町田中で飯田勝美氏が偶然発見した原木がその後、新種であると認められ、河津桜と命名されたものです。不二聖心でも毎年、美しい花を咲かせ春の訪れを告げています。今日はメジロが来て花の蜜を吸っていました。3枚目の写真には、小さくですが、目の回りが白いメジロの姿が写っています。


 

今日のことば


そうだ うれしいんだ
いきる よろこび
たとえ むねのきずがいたんでも

なんのために うまれて
なにをして いきるのか
こたえられないなんて
そんなのは いやだ!
いまをいきる ことで
あつい こころ もえる
だから きみは いくんだ
ほほえんで
そうだ うれしいんだ
いきる よろこび
たとえ むねのきずがいたんでも

                      やなせたかし