フィールド日記
2011.09.09
クツワムシ
平成23年9月8日 木曜日
昨日の夜、職員室で仕事をしていたら、クツワムシの声が聞こえてきました。今年はじめて聞く
クツワムシの声です。帰りには、車の窓を開けて正門ま で車を走らせたところ、マツムシ、ウマオイ、
エンマコオロギの声も聞くことができました。中でもクツワムシの声は生命力にあふれ、
場所によっては茶畑全体 がクツワムシの声に覆われているような感じでした。
クツワムシについては、「不二の自然70」でも紹介しました。以下に転載します。
不二の自然 70
(駐車場で撮影)
クツワムシ
科名 バッタ目キリギリス科
学名 Mecopoda nipponensis
ラフカディオ・ハーンは、「虫の音楽家」というエッセイの中で、明治時代にはたくさんの秋の鳴く虫が
商品として売られていたという事実を紹介しています。彼が示した価格の一覧を見ると、クツワムシは
10銭~15銭の値がつけられていて、松虫や鈴 虫などを含む12種類の中で最も高価であったことがわかります。
和泉式部の歌にも登場するほど日本人との関わりの長いクツワムシですが、
今では5つの県で滅危惧種に指定され、希少種となってしまいました。 (平成22年9月27日)
今日のことば
さまざまな人生の岐路に立った時、
人の言葉にではなく、
いつか見た風景に励まされたりすることがきっとある。
星野道夫