フィールド日記
2011.08.27
クズの花・オオフタオビドロバチ・シオカラトンボ
平成23年8月27日 土曜日
今年はじめてアオマツムシの声を聞きました。樹上から聞こえてくる一年ぶりの声に耳を傾けつつ歩いていると今度は甘酸っぱい匂いが上から漂ってき ました。クズの花の匂いでした。クズの開花を確認しているときに視界を横切ったのはアサギマダラ、数百キロの渡りをするチョウとして知られています。
今日 もまた、季節のめぐりを実感する一日となりました。
車で正門から上ってくるときに壁面に新しい穴を見つけました。車を止めて確認したところ、
穴の中でオオフタオビドロバチがせっせと作業をしていました。しばらくして穴から泥だんごを咥えて
出てきました。よほど重いらしく壁面をすべり落ちていきま したが、もう一度体勢をなんとか立て直して
飛び立ち、右の林に消えていきました。数秒後、同じ穴にオオフタオビドロバチが再びやってきました。
これもしば らくして穴から出てきましたが、今度は左の方角に飛んでいったのです。
全く別の個体が同じ穴から泥を集めていることがわかりました。
シオカラトンボのオスとメスが連結して飛んでいるのを見かけました。
オスが腹端にある付属器でメスの後頭部をはさんでいるのがわかります。
今日のことば
知覚をみがくための方法はひとつだけだ。まことの深い知覚を開発するには、
とにかく自然のなかに出ることなのである。
C.W.ニコル