フィールド日記
2011.08.20
センニンソウ・ウラギンシジミの幼虫
平成23年8月20日 土曜日
ここしばらくの暑さが嘘のように気温が下がり、不二聖心のフィールドも一日で大きく様変わりした
ように感じました。何より変わったのは音です。蝉の声が小さくなって、キリギリス科の昆虫の鳴き声が
よく聞こえるようになり、何やら寂しい気配がただよっていました。
花々も主役を交替しつつあり、センニンソウが咲き始め、イタドリやクズの蕾が着実に大きくなっている
様子が観察できました。
下の写真は校舎の裏に咲くセンニンソウです。
クズの蕾を見ていて驚いたことがあります。ウラギンシジミというチョウの幼虫を蕾の房の中に
見つけたのです。蕾に見事に擬態していました。蕾はやがて紫色に変色していきます。
その変化に合わせて幼虫も自分の色を変えていくのです。もうこれは驚異としかいいようがありません。
下の写真は2010年9月11日に撮影したものです。あと一カ月足らずでこのような姿になるはずです。
ウラギンシジミについて詳しく知りたい人には『葉の裏で冬を生きぬくチョウ』(高柳芳恵 偕成社)が
おすすめです。高柳さんが10年にわたってウラギンシジミを観察した記録を本にしたものです。
これ一冊読めば、自然を見る目が確実に変わります。