校長室から
2017年12月
2017.12.15
クリスマス・キャロルによせて
主のご降誕のお喜びを申し上げます。 クリスマスが近づくにつれて、多くの場所でイルミネーションが輝き、建物や通りがライトアップされます。「暗闇の中の光」というのは、どのような時にも、人々の心に喜びや安らぎをもたらしてくれるものです。 不二聖心女子学院には、輝くイルミネーションはありません。けれども、富士の裾野に立つ学院の澄んだ空には、たくさんの星々が瞬き、夜のしじまにカシオペア座やオリオン座がくっきりと見えます。寄宿生の夕の祈りの時間に外に出てみると、アーチ型の聖堂の窓明かりと星々が調和する美しさに思わず佇んでしまうほどです。そして、通学生も含め、「生徒たちの心には、今日一日、どのような明かりが灯されていたのでしょう…」と思いを馳せます。
あなたの体のともし火は目である。目が澄んでいれば、
あなたの全身が明るいが、濁っていれば、体も暗い。
だからあなたの中にある光が消えていないか調べなさい。
あなたの全身が明るく、少しも暗いところがなければ、
ちょうど、ともし火がその輝きであなたを照らすときのように、 全身は輝いている。
(ルカによる福音書11章33-36節)
クリスマスは、私たちが原点に立ち戻る時でもあります。“Illuminate~心に灯を~”――、ベトレヘムでお生まれになったキリストを見つめ、愛そのものであるキリストの光によって全身が照らされ、それを日々の生活の中で分かち合っていくことができますようにと心から願います。
いつも生徒たちと学院のために祈り、お支えくださる皆様の心の灯によって、生徒たちの内なる灯がどれほど強められていることでしょう。心からの感謝のうちに、すべての皆様の上に、クリスマスの祝福をお祈り申し上げます。
2017.12.09
被災地のモミの木
12月9日に一日がかりで掘り起こされた学院のモミの木3本が、卒業生のお父様がかかわっていらっしゃるNPO(フェローズ・ウィル)を通して南三陸町のハマーレ歌津商店街に運ばれ、無事に移植されました。23日には、同商店街にてモミの木の贈呈式と点灯式が行われ、木の根元には寄贈者として学院のお名前を刻んだプレートも設置してくださったとのことです。参加された皆様は、遠く裾野から運ばれて電飾を施されたモミの木を大変喜んでくださったと伺いました。
大きなクレーンで青空に向かって吊り上げられるモミの木を思い出しながら、被災地の子供たちの成長を願うと共に、このような機会を与えてくださったことを心から感謝いたします。今後も、東北の被災地の方々と様々な形でつながっていたいと思います。主のご降誕のお喜びを申し上げます。
2017.12.01
百合花によせて (2017年12月1日)
カトリック教会では12月8日を「無原罪の聖母の祝日」としてお祝いいたします。
本学院では、この日の少し前に「ゆりの行列」が行われ、生徒・教職員全員が「マリア様、私の心の百合をお捧げいたします。いつまでも清く保つことができますように」と祈り、百合の花を捧げます。創立当初は百合の生花でしたが、現在は35・36回生のお母様方が、布を染めるところから始めて手作りされた造花を使っています。
全ての生徒たちが、生涯、聖母マリアに守られ、神様が一人ひとりに望まれる方向へと開花していくことができますように。
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