校長室から
2014.12.02
中高別朝礼の話(2014年12月1日、2日)
今、世界中の聖心の生徒達は、ケニアに聖心の小学校を作るプロジェクトに取り組んでいます。これは、ケニアの聖心からの呼びかけに応えたもので、“レンガ1個につき1ドル”という目安で募金活動が行われることになりました。
長年、ケニアとウガンダの学校で働いたシスター寺田和子が学院で教えていることもあり、不二聖心の生徒たちにとって、ケニアはアフリカ諸国の中でも親しみのある国の一つです。学院内には、水道が完備されていない状況の中で子供達が水汲みの仕事をしている姿や、「JAMBO」という挨拶の言葉が書かれた絵等が飾られています。
温情の会委員会(奉仕活動委員会)がケニアから届いた英語の手紙を読み、皆に趣旨を伝えるため、全校朝礼でパワーポイントを使ったプレゼンテーションを行い、募金活動をスタートさせました。生徒達は自分のお小遣いからお金を入れています。「何かを我慢して・・・」というよりも、「みんなですばらしいことに参加している!」という喜びが感じられるのが嬉しいことです。
10代の子供達が学校を立てるプロジェクトに参与する――、あり得ないようなことですが、世界に広がる聖心ネットワークの中では珍しいことではありません。これまでにも、チリ、台湾等、多くの学校が、このような形で創立されてきました。
日本の聖心も、他の国々からの祈りと大きなサポートによって1908年に創立されました。何より貴重なのは、多くのシスター方が、日本での教育のために、海を渡って来てくださったことです。その方々の多くは、生涯、祖国には帰りませんでした。このような尊い献身によって、不二聖心も今日の土台を作って頂きました。
生徒達は、この機会を通して、世界の現実について考え、世界中の聖心の仲間と連帯しながら一つのことを作り上げていくという貴重な経験をしています。日頃のお金の使い方を振り返ることにもつながるでしょう。額の多少というようりは、真心のこもった献金をしてくれるよう願っています。