校長室から
2013.12.03
中高別朝礼(2013年12月2日、3日)
12月2日の日曜日から待降節(アドベント)が始まりました。待降節は、「キリストの誕生を待つ」時です。ただし漠然と待つのではなく、キリストとの親しさを深めつつ自分を整えて待つことの大切さが昔から強調されてきました。
皆さんが始めたプラクティスもこれにつながるものです。「クラスで決めたプラクティスの内容を守れたか、どうか」に留まるのではなく、待降節の意味を深めながら続けていきましょう。皆で決めたプラクティスをいい加減に行うようでは困りますが、いくら完璧に守っても、心の中で守れない人を批判していたのでは本当のプラクティスにはならない、ともいえるでしょう。プラクティスが本来「何を目的としているか」に心を向けましょう。
今日は、「ゆりの行列」です。もっともキリストと親しくつながっているマリア様に向かう時です。皆さん一人ひとりがゆりの花を捧げて「マリア様、私の心のゆりをお捧げします。いつまでも清く保つことができますように」と祈ります。
「いつまでも清く保つことができますように」というのは、別の言い方で言うと、「生涯神様につながっていることができますように」、「そして神様の思いにかなった生き方ができますようお守りください」ということです。また、「心」というのは、その人の中心ですから、「自分自身」といってもよいでしょう。ゆりの花を捧げる時、皆さんは自分自身をお捧げするのです。
待降節の中に「ゆりの行列が」が置かれているのはとても意味深いことです。クリスマス・キャロルまでの間、日々の生活の中で、プラクティスを通して、神様に自分を捧げてください。そのような準備を経てクリスマス・キャロルが迎えられたら、きっとあなたたちの歌声が神様に届き、テーマである「イマジン」にふさわしい日となるでしょう。
今なお続く東日本大震災の影響、連日テレビで放映される韓国や中国との関係、なかなか進まないフィリピンの台風からの復興など、世界は様々な問題を抱えています。皆さんの中にも、何らかの壁にぶつかっている人もあるでしょう。簡単なことではありませんが、現実に目を背けることなく、皆さん自身が希望の光となれるよう、思いや決意を新たにするキャロルとなることを願っています。