校長室から
2013年10月
2013.10.29
秋のつどい開催にあたってのごあいさつ(10月29日)
広大なキャンパスを彩る大自然が秋色に染まる中、今年も不二聖心を愛する多くの皆様をお迎えして「秋のつどい」を開催できることを心から感謝いたします。
今年のテーマ“Neverland”は、元々はスコットランドの作家ジェームス・マシュー・バリー卿(1860年5月9日 - 1937年6月19日)の作品『ピーターパン』に登場する国で、永遠に年をとらない子どもたちが妖精とともに暮らしています。一見こども向きに書かれた作品でありながら、含蓄に富んでおり、100年以上たった今でも、文化や年代を超えて、多くの人々に愛され続けています。人は、生き生きとしたNeverlandを通って、自立への歩みを始めるのかもしれません。その秘訣は、バリー卿の次のような逆説的なことばにも隠されているのではないでしょうか。
幸福の秘訣は、自分がやりたいことをするのではなく、
自分がやるべきことを好きになることだ。
ご覧いただく数々の作品や発表、そして秋のつどい全体を皆で作り上げるプロセス全体を通して、生徒たちもこのような思いにふれ、共有し、そしてまた一段、大人へのステップを上ったように思います。
不二聖心女子学院は今年、初代院長マザー エリザベス・ダフのスピリットに立ち返り、「知性を磨く~若さを価値あるものとせよ~」を学校目標として教育活動を行っております。今日の出会いを通して、世界の未来を担う生徒たちの若さの輝きを感じとって頂けたら幸いです。
(秋のつどいパンフレットより)
2013.10.17
寄宿舎後期任命式(2013年10月17日)
明日は、卒業生で女優の藤万利子さんが学校を訪問され、テレビの撮影があります。藤さんも寄宿生でしたが、ある時、雑誌の対談で、「寄宿生活で逃げ出そうと思ったことはないのですか?」という質問に、次のように答えられていました。
いつもなら家に帰れる日曜日に、ハンデイのある子どもたちを招いてパーティをして遊ぶ、という活動がありました。その中心になる係は回り持ちなんですが、私が係りにあたったそのイベントがある日は私の誕生日でした。私はどうしても家に帰りたくて、たまたま代わってくれるというお友達がいたものですから、土曜日はぎりぎり遅くまで残って準備して、それから家に帰ったんです。そうしたら、父にそのことが分かってしまって。父は「なぜ帰ってきたのか。誕生日にそういう人たちと過ごせるなんて、こんな幸せなことはないじゃないか」と私を叱りました。(中略)
そのときはまるで父が神様のように見えました。それで日曜の朝、あわてて学校に戻って、その子たちと過ごして本当によかったと思いました。
(“A Seed of Mission School”「くるたのしさ」から学ぶことより)
不二聖心では、「聖堂」で任命式を行います。ここに深い意味があるように私は思います。夏休み明けの講話の中で、”Senper Fidelis”(いつも忠実に)ということを話しました。どうぞ、今日引き受けた委員としての役割に忠実であってください。ただし、決められた仕事を忠実にこなすことを超えて、神様の前での忠実さをもって果たしていくようでありましょう。
2013.10.15
2013年10月15日
ドゥシェーン会(同窓会)静岡支部の方をお迎えする12日の早朝、牧草地に続く道を歩きました。卒業生が例外なく歩いたこの道は、富士山に向かっています。道の先には牧草地があり、それを過ぎると2つ目の牧草地があり、その先には深い森が続きます。「どこまでが学校の敷地ですか?」と尋ねられることが度々あります。
「不二聖心の道のはて」―-、ことばで説明しても、なかなかリアルにキャッチして頂くのは難しいようです。実際に自分の足で歩いてみないとわからないことがたくさんあります。この道も、私たちの明日へと続く道も・・・。
“本当の物語は、みんなそれぞれにはてしない物語なんだよ”(M. エンデ)
「不二聖心」という『はてしない物語』を、今日も生徒たちが紡いでいきます。
2013.10.08
音楽朝礼(2013年10月8日)
10月8日、ソフィア・スクエアで中学生の音楽朝礼が行われました。音楽家の中村先生の指揮の下、生徒伴奏の「校歌」、中学校主任の平山先生伴奏による「一致の歌」で、みんなの心が一つになりました。不二聖心女子学院は、神様の愛で結ばれたひとつの家庭です!
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