フィールド日記
2013.07.31
ついにお菊虫(ジャコウアゲハの蛹)出現
2013.07.30 Tuesday
7月14日のフィールド日記でジャコウアゲハの幼虫について紹介しました。
フィールド日記 2013.07.14 絶滅危惧種ヒナノシャクジョウ ジャコウアゲハの幼虫
その幼虫を、ウマノスズクサを与えながら飼育したところ、今日ついに、お菊虫(さなぎ)になりました。
午前8時に外皮を脱ぎ始めました。
2枚目の画像は午後10時のものです。
この姿に、後ろ手に縛られる女性の姿を連想した古人の想像力に驚嘆します。
今日のことば
「一枚、二枚、三枚、四枚……九枚、やっぱり一枚足りない」
怪談「播州皿屋敷」で大切な皿を割ったと因縁をつけられたお菊は、責め殺されて古井戸に投げ込まれてしまう。そして幽霊となったお菊は、古井戸から夜な夜な現れては、恨めしそうに皿の枚数を数えるのである。
その後、お菊が投げ込まれた古井戸には、うしろ手に縛られた女性の姿をした不気味な虫が出現したという。この虫はお菊の怨念が姿を変えたものだと、人々は噂した。これが「お菊虫」である。
お菊の正体は、ジャコウアゲハというチョウのさなぎである。
稲垣栄洋