フィールド日記
2012.06.26
カエルに異変? モリアオガエルが地面に産卵
2012.06.26 Tuesday
6月24日の読売新聞に「カエルに異変? 水から離れた枝に産卵」という記事が載りました。東伊豆町奈良本のリゾートマンションでモリアオガエルが下に水がない場所に産卵する現象が2年続いて住民を驚かせていると報じられていました。実は不二聖心でも同じようなことが起こっています。不二聖心の場合は池から離れた枝どころではなく、池から離れた地面に直接産卵するようなことが起こっているのです。上の写真は23日に撮ったもので、翌日には下の写真のようになっていました。記憶にある限り初めて見る現象です。今年は池の
近くで産卵するモリアオガエルも非常に数が多く築山の池の枝垂れ桜の卵塊数は通算で30を超えました。


今日のことば
モリアオガエルは樹木に泡のような卵塊を産みつける。繁殖地として国の天然記念物に指定
されている福島県川内村の平伏沼で、産卵が最盛期を迎えたそうだ。原発禍で避難を強いら
れた村は、カエルにちなんだ「かえる かわうち」を合言葉に帰村と復興をめざしている。
「天声人語」(2012.06.24)より
2012.06.25
ツマグロヒョウモン
2012.06.25 Monday
ツマグロヒョウモンの写真を撮りました。最も有名な温暖化指標の昆虫であるツマグロヒョウモンは、温暖化の進行とともに生息域を北に広げていると言われています。しかし、生息域の拡大の要因は温暖化だけとは限りません。食草とするスミレ科のパンジーなどが寒さに強いことも関係しているでしょうし、ツマグロヒョウモン自体が寒さに対する耐性を身につけてきたとする見方もあります。物事を判断する時に多角的な視点が必要であることをツマグロヒョウモンは教えてくれます。

今日のことば
We are on the move now, like an idea whose time has come.
今、私たちは進んでいる、時の勢いにのった考えがとどまることを知らないように。
キング牧師
2012.06.23
アメイロカミキリ クマノミズキ

2012.06.23 Saturday
昨日の夕方、今年はじめてヒグラシの声を聞きました。自然界の音の中でもとりわけ心ゆさぶられる音です。
「共生の森」の、台風4号で倒れたクマノミズキの花にアメイロカミキリ(Stenodryas clavigera clavigera Bates, 1873)が来ていました。アメイロは飴色を意味し体色に由来する和名ですが、生活の中から水飴等が姿を消しつつある現状を思うと、いつの日かアメイロカミキリの体色を通して飴を懐かしむ時代が来るかもしれないと思ったりします。
今日のことば
かなかなの今年のこゑよあかときの闇にとほればわれは目覚めぬ 上田三四二
2012.06.22
Xylota属のハナアブ 森の健康診断
2012.06.22 Friday
「共生の森」で見つけたハナアブ(下の写真参照)を専門家の方に同定していただいたところ、このハナアブはXylota属の一種であり、Xylota amamiensisナミルリイロナガハナアブかXylota coquillettiミヤマルリイロナガハナアブの可能性が高いという回答をいただきました。いずれの種であったとしても不二聖心初記録となります。

矢作川水系森林ボランティア協議会の方から、6月13日に不二聖心で行った「森の健康診断」の様子をホームページにアップしたという連絡をいただきました。関心のある方は、どうぞご覧ください。
http://mori-gis.org/
明日は学校説明会です。不二聖心に一人でも多くの方が来てくださることを願っています。
今日のことば
考えてみると、私たちが日常で一番素直に「うきうき、わくわく」できるのは、誰かを喜ば
そうとしているときかもしれない
竹下節子
2012.06.21
クマノミズキ ハナムグリ
2012.06.21 Thursday
台風4号で「共生の森」も被害を受けました。下の写真の倒れている木はクマノミズキです。
倒れてもなお花は咲き続けていて多くの命を養っていました。



今日のことば
農薬が流れ込み、我々が利用している川を汚してきた。この20年間、状況は悪化する一方。
持続可能な開発とはほど遠い状況だ。
ブラジルの先住民のリーダーのメガロンさん
2012.06.20
クマヤナギ クマヤナギハフクロフシ
2012.06.20 Tuesday
「共生の森」の一角にクマヤナギの木を見つけました。20年以上、誰の目にもふれなかった木です。葉にはクマヤナギハフクロフシという虫こぶがついていました。
クマヤナギは古くから肝炎や胆石の漢方薬として用いられてきました。これから迎える花の季節が楽しみです。


今日のことば
多くの人は、ことが思いのままに進まないと、すぐに忍耐を失い、落胆するものである。
どんな道を歩むかは、人の手中にあることではない。慰めの恵みを誰に、いつ、いかにして、
与えるかは、すべて神の御旨にほかならない。
『キリストにならう』より
2012.06.19
トビモンオオエダシャクの驚異の擬態

2012.06.19 Tuesday
台風4号の接近により今日は5時間目で授業を終えることになりました。台風は暴風雨をもたらし、静岡県の各地で時間雨量が100ミリを超えました。
昨日、理科の平本政隆教諭によりユニークな姿の蛾の幼虫が発見されました。トビモンオオエダシャクの幼虫です。頭部の突起は樹木の枝に擬態しているものと思われます。体全体の姿も含めて、なかなか巧妙に擬態しているものだと感心しますが、実は擬態は姿だけにとどまりません。体表ワックスの成分が食草とする植物の表面のワックスの成分と一致するというのです。そのため天敵のアリがトビモンオオエダシャクと植物を識別することができなかったという実験結果があります。トビモンオオエダシャクが植物の成分を巧みに体内にとりこみ擬態しているものと考えられます。
今日のことば
いのちを
風にさらして
歩きたい
厳とした冬の風に
ましてこの
さわやかに光る春の
風にさらして
いのちの際に立ち
いのちを
さらして
生きてゆきたい
ああいつも
いのちを
風にさらして
馬橋悠紀子
2012.06.18
モリアオガエルの驚異的な産卵数
2012.06.18 Sunday
週が明けたら築山の枝垂れ桜の様子が一変していました。何と20個以上のモリアオガエルの卵が一本の木の枝にぶらさがっていたのです。ほとんどが産みたてのようにまだ表面が柔らかい状態でした。これまでにこのような光景は見たことがありません。今年は既にこの木にはたくさんの卵が産み付けられてきました。そのあとでこのような情景を目にすることになるとは全く予想していませんでした。


今日のことば
じっくり生きてみたくて、人生の本質をなす事だけに目を向け、その教えを学び取れないも
のかどうか確かめたくて、ぼくは森へ行ったのだ。いざ死ぬ時になって、本当は生きてなど
いなかった、という思いをしたくなかった。
ソロー
2012.06.17
アオオビハエトリ ヤブジラミ
2012.06.17 Sunday
キャンプ場にはってあったテントにアオオビハエトリが来ていました。アオオビハエトリは、待ち伏せしてアリを捕らえるクモとして知られています。下の写真はアリを捕らえた瞬間の画像です。画像からもわかるように、アオオビハエトリには脚を上げる習性があるのですが、まるで獲物を捕らえて万歳でもしているようです。
アオオビハエトリは構造色を持っており、腹部の青い輝きは構造色に由来すると言われています。ハエトリグモの仲間は目が良いことで知られています。美しい色で身を装うことが、目がいいアオオビハエトリの場合には求愛などに役立っていると考えられます。

キャンプ場のすぐ近くにはたくさんのヤブジラミの花が咲いています。花にはたくさんのアリがやってきていていました。こちらのアリたちは誰にも邪魔されることなく、心ゆくまで花の蜜を味わっている様子でした。

今日のことば
たいていの人々は、運命に過度の要求をすることによって、自ら不満の種をつくっている。
フンボルト
2012.06.16
シブイロカヤキリ

2012.06.16 Saturday
昨日は7時過ぎに帰宅しました。帰る前に「共生の森」を覆い始めたヨウシュヤマゴボウを少しでも抜いておこうと思い、森に向かいました。草を抜いていると共生の森に接しているすすき野原からから虫の声が聞こえてきました。野趣に富む、ジャーという力強い声です。
声の主を探してみたところ、シブイロカヤキリ(Xestophrys javanicus)であることがわかりました。その横でナキイナゴの声もしていました。今年こそ「鳴く虫の観察会」ができないものかと夢がふくらみます。
今日のことば
自由を求めて社会を変えることを革命と呼びますが、科学の本を読むことは、ささやかな娯楽であると同時に小さな革命なのだと思います。この世界を、宇宙を見るために、自分が少しだけ変わるのですから。
瀬名秀明
