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フィールド日記

2019.08.13

ツルニガクサ

オークヒル近くのヒノキ林の林縁にツルニガクサが咲いていました。名前にツルとついていますが、つる性ではなく、地下に細長い茎を出すことを示しているようです。また、花の時期に虫こぶをつけていることがよくあります。虫こぶとは昆虫などが寄生し、植物の組織が異常に発達したものです。下の写真に見られる緑色のふくらみは果実ではなく虫こぶで、ツルニガクサにはグンバイムシのなかまが寄生することが知られています。

2019.08.09

イチモンジカメノコハムシ

「共生の森」近くのムラサキシキブの葉の上にイチモンジカメノコハムシの幼虫がいました。食草はムラサキシキブやヤブムラサキなどのムラサキシキブのなかまです。幼虫は脱皮殻や糞を背負うというユニークな特徴があります。脱皮殻や糞を背負うことで天敵から身を隠せるなど、何らかのメリットがあると考えられます。

2019.08.06

ヒメウラナミジャノメ

共生の森にヒメウラナミジャノメがいました。和名のジャノメは蛇の目の意味で、翅の目玉模様がよく目立ちます。幼虫は、ススキなどイネ科の植物を食べています。日本全国でよく見られる種ですが、都市部では減っていると言われています。

2019.08.02

ヒキヨモギ

 ススキ野原でヒキヨモギが咲いていました。ヨモギとつきますが、キク科のヨモギの仲間ではなく、ハマウツボ科に属します。葉緑体をもち、自ら光合成をして養分をつくる一方で、地下では他の植物から養分を奪って生きている半寄生植物です。日当たりの良い草地を好み、環境省による指定はありませんが、多くの自治体で絶滅が心配されている植物です。ススキ野原が茶草場として定期的に草刈りが行われることにより、ヒキヨモギの生育に適する環境が維持されていると考えられます。

2019.07.31

7月の野鳥の調査

日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄先生が7月の不二聖心の野鳥について調査をしてくださいました。調査の報告書が届きましたので、掲載いたします。
7月度の調査で確認された野鳥は下記の通りです。

1.キジバト      2羽
2.ヒヨドリ      9羽
3.ハシブトガラス   5羽
4.ウグイス      6羽
5.シジュウカラ      2羽
6.メジロ      3羽
7.ハシボソガラス    8羽
8.ツバメ      8羽
9.ホオジロ               3羽
10.アオゲラ            1羽
11.キビタキ            1羽
12.ヤマガラ            1羽
13.トビ                 1羽
14.カワラヒワ          1羽
15.エナガ              1羽
16.オオルリ    1羽
17.キセキレイ   3羽
18.コジュケイ         1羽
19.ガビチョウ          3羽

【特記事項】
1.不二聖心で7月下旬にオオルリの囀りが聞かれるのは珍しい。6月には巣立ちをし南に向けて移動をしている時期です。外敵などに襲われて最初の繁殖に失敗した親鳥が、2度目の繁殖行動をしたので巣立ちが遅れた事も考えられる。
2.キビタキは7月中旬まで盛んに囀っていたが下旬には聞かれなくなった。
3.ヤマユリが開花し、周辺に良い香りを漂わせている。

2019.07.30

タケニグサ

共生の森でタケニグサが咲いています。大型で、草姿が竹に似ていることが和名の由来です。花期も終わりに近づき、下のほうの果実は大きくふくらんできています。秋には乾燥した果実が風に揺られてカサカサと音を立てることから、ささやきぐさとも呼ばれています。

花は1本の雌しべと多数の雄しべからなります。花弁はなく、白いがくも開花と同時に脱落します。

2019.07.26

アラゲハンゴウソウ

オークヒルでアラゲハンゴンソウが咲いています。北アメリカ原産の帰化植物です。近縁で同じく帰化植物のオオハンゴンソウは、生態系に被害を及ぼす可能性のある特定外来生物に指定されており、法律により栽培等が禁止されています。本種は特定外来生物には指定されていませんが、同属の帰化植物ですので生態系への影響が心配されています。不二聖心のオークヒルでは数年前に比べて数は減っている印象があります。

2019.07.23

オオセンチコガネ

ススキ野原でオオセンチコガネを見つけました。動物の糞を餌としており、シカなどの動物が多く生息する不二聖心ではよく見られます。とてもきれいな金属光沢をもっており、色は地域によって変異があります。近縁のセンチコガネとはよく似ていますが、頭部の形で見分けることができます。

2019.07.19

ミツバ

キャンプ場近くの藪にミツバが咲いていました。名前の通り葉が三つに分かれているのが特徴です。栽培品は野菜としてスーパーなどで一年中手に入れることができますが、野生のものはより大型で香りが強いと言われています。

2019.07.16

ナカジロサビカミキリ

共生の森でナカジロサビカミキリを見つけました。名前の通り、翅の中ほどに白い帯がある1cmほどの小さなカミキリムシです。成虫は広葉樹の枯れ枝に集まり樹皮を食べるそうです。この個体はコナラの葉にいました。