フィールド日記
2018.08.31
クズ
共生の森の近くでクズの花が咲いていました。クズは生命力旺盛なつる性植物で、他の植物を覆いつくしてしまうほどです。
万葉集の時代から秋の七草の1つに数えられ、とても身近な植物だったことがわかります。根からとれるデンプンを和菓子に利用したり、つるの繊維から布をつくったり、葉を家畜の飼料にしたりと、様々な用途に使われてきました。
ところで、帰化植物というと、海外から日本に入ってきた植物に意識が向かいがちです。しかし、実は日本から海外へ渡っていき定着している植物も少なくありません。その代表の1つがクズです。アメリカの南東部では、初めは有用な植物として積極的に導入されたクズが、今では町のいたるところで大繁殖し、現地の人々を困らせているようです。