フィールド日記
2018.08.07
コニシキソウ
お茶畑のわきなど、いたるところにコニシキソウが見られます。北アメリカ原産の帰化植物ですが、日本各地の畑や路傍に普通に見られる雑草になっています。一方で在来種のニシキソウはコニシキソウにおされて少なくなりつつあるそうです。
コニシキソウは受粉にアリをうまく利用しています。下の写真は雄花を拡大したものです。雄しべの根もとにあるものは蜜腺です。アリが蜜を吸おうと頭を近づけると、ちょうど雄しべの先端に頭があたり、花粉がつくようになっています。
下の写真は雌花を拡大したものです。雄花と同様に蜜腺が見られます。雄花で花粉をつけたアリが蜜を吸おうと頭を近づけると、やはり雌しべの先端の柱頭に頭がぶつかり、受粉するようになっています。雑草として見過ごしてしまう植物もよく観察すると大変興味深い生態をもっています。