フィールド日記
2018.07.03
タシロラン
校内でタシロランの開花を確認しました。全体が白いのは葉緑体を持たないためです。タシロランは養分のすべてを光合成ではなく土壌中の菌類から得ています。
1970年代までは大変珍しいランでしたが、最近では分布域を広げつつあるようです。常緑広葉樹林内に生えるということで、そのような環境が増えているのかもしれません。とはいえ、現在も環境省によって準絶滅危惧種に指定されており、環境の変化によって絶滅の危機に瀕する可能性があります。不二聖心ではこの季節になると注意して観察していますが、見られる年と見られない年があります。今年はこの1株しか確認できていません。今後も観察を続けたいと思います。