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フィールド日記

2018.06.29

キクグンバイ

  ススキ野原でグンバイムシの一種を見つけました。形が相撲の行司がもつ軍配うちわに似ていることが名前の由来です。わずか2~3mmほどの大きさですが、繊細な網目模様の羽を持っており、英語ではこれをレース編みに見立ててlace bugと呼ばれているようです。

 グンバイムシは針状の口で植物の汁を吸って生きています。上の写真はピントが合っていなくてわかりづらいですが、グンバイムシの後方の部分は吸汁されて白くなってしまった細胞で、前方の黒い部分は排泄物だと思われます。

 下の写真のように横から見ると、立体的で複雑なつくりを持っていることがわかります。本種は野菊から吸汁していて、頭頂部にとげ状の突起があることからキクグンバイだと思います。