フィールド日記
2018.04.24
ナベワリ
先週、ヒノキ林の斜面にナベワリが咲いているのを見つけました。花は緑色で下を向いています。有毒植物で、舐めると舌が割れるという意味の「舐め割り」が訛ってナベワリとなったと言われています。
ナベワリ属は日本にナベワリを含む2種と北アメリカ東部に1種が知られています。被子植物では60前後のグループでこのような東アジアと北アメリカ東部に隔離分布をする植物が見つかっています。これらの植物は古第三期 (約6500万年前~)の地球が比較的温暖だったときには北極圏を取り囲むように分布していましたが、その後の寒冷化に伴い南下してきて、現在見られるような隔離分布を示すようになったと考えられています。