フィールド日記
2017.10.09
ハラビロカマキリ ハリガネムシ
アザミが美しい花を咲かせ続けています。
花に集まる虫たちを捕獲しようとカマキリが待ちかまえていました。翅に白点があることからハラビロカマキリであることがわかります。ハラビロカマキリの腹の中にはこの時期、ハリガネムシがよく潜んでいます。
次の写真は平成21年に当時の高校3年生の生徒が見つけてくれたハラビロカマキリとハリガネムシの写真です。
ハリガネムシは水中に卵を産み、その卵をカゲロウなどの水生昆虫の幼虫が食べます。やがて羽化した水生昆虫は陸上でカマキリに食べられます。そこでハリガネムシは宿主を水生昆虫からカマキリに変えます。カマキリに寄生することで自分が生きるための栄養分を得ますが、子孫を残すためにはまた水辺に帰らなくてはいけません。ハリガネムシは水中で産卵するために、カマキリを操って水に入らせ、そこでかまきりの体から脱出して水中でまた産卵すると言われています。写真のかまきりはグラウンドで誰かに踏まれてしまったようで、最後まで操りきることができなかったようです。
今日のことば
生きる意味さがし求めて夜学へといまだ見えない明日への光
若月侑子(定時制神戸工業高校)