フィールド日記
2016.10.05
セスジスズメ
セスジスズメの幼虫を見つけました。この夏、京都でセスジスズメの幼虫をたくさん目にしたことを思い出します。『堤中納言物語』に登場する虫めづる姫君(宮崎駿は風の谷のナウシカの着想をこの姫君から得ました)は、恐ろしい姿の幼虫を集めてはそれが成虫になるのを楽しみしていたと言われます。彼女が愛でた幼虫の中にはこのセスジスズメも含まれていたかもしれません。
今日のことば
この姫君ののたまふこと、「人々の、花、蝶やとめづるこそ、はかなくあやしけれ。人は、まことあり、本地たづねたるこそ、心ばへをかしけれ」とて、よろづの虫の、恐ろしげなるを取り集めて、「これが、成らむさまを見む」とて、さまざまなる籠箱どもに入れさせたまふ。
『堤中納言物語』より