フィールド日記
2014.07.11
クヌギとクシヒゲハネカクシ
2月の大雪でたくさんの木が倒れましたが、その中で最も多かった木の種類は、クヌギでした。その折れたクヌギから新しい木が育ち始めています。伐ってもまた生えてくるクヌギの特質を利用して、古くから炭焼きの材などにクヌギは利用されてきました。
「共生の森」のクヌギから滲み出ている樹液にクシヒゲハネカクシが来ているのが、平本政隆教諭(「夏休み子供自然体験教室」講師)によって発見されました。このハネカクシはボクトウガの幼虫に寄生することで知られています。クヌギの木を傷つけ樹液を出させるボクトウガの幼虫とハネカクシとのつながりを「夏休み子供自然体験教室」でも紹介できたらと思います。
今日のことば
クヌギは、昔から「苦をぬぐう木」という意味から、そう呼ばれるようになったんや。なんせ、はよ大きくなるし、カシなんかと変わらへんほど質のいい炭がとれるし、木を切ってもまた芽がでてきて、スギやヒノキみたいに植え直さんでもええからな。手間のかからん木や。林には、アベマキもあるけど、やっぱりクヌギが幹の表面のコルク質の部分が少ないんで一番やな!
小谷利夫