フィールド日記
2013年09月
2013.09.14
長崎祈りの会旅行 出島とキマダラカメムシ
2013.09.14 Saturday
3泊4日の長崎祈りの会旅行に行ってきました。
爆心地に近い土地に建つ浦上天主堂での祈りからプログラムはスタートしました。信徒の方のたいへん貴重なお話をうかがう機会に恵まれましたが、講話の冒頭で、前もってお送りした事前学習の資料に対して、「このような準備をしてきた生徒ははじめてです。私は力が湧いてきます。」という評価をいただきました。事前からの生徒の真剣な取り組みの姿勢は長崎に来て次々に実を結び、生徒一人一人に大きな変化をもたらす、かけがえのない祈りの会旅行となりました。
原爆の被害について深く理解し、隠れキリシタンの信仰に思いをはせ、長崎の風土と歴史にふれた祈りの会旅行は、出島の見学と中町教会のミサで閉じられました。
出島には、「ケンペル・ツュンベリー記念碑」がありました。これは、商館医のシーボルトが同じく商館医として来日したケンペルとツュンベリーの偉業を顕彰して建てた記念碑です。
ツュンベリーは博物学の功績も大きく、キマダラカメムシの命名者としても知られています。キマダラカメムシは1770年代に出島で初めて発見されたカメムシで、貿易の品に付いて東南アジアなどの南方から日本にもたらされた可能性の高いカメムシですが、今では温暖化によって生息域を徐々に北に広げており、温暖化指標の昆虫としても知られるようになりました。そのキマダラカメムシの成虫と幼虫に「シーボルト里帰り植物」のコーナー(シーボルトがジャカルタを経由してオランダに送った植物の中から日韓交流400周年を記念して日本に里帰りさせた植物を見ることができるミニ植物園)で出会いました。元祖キマダラカメムシとの出会いに深い感動を覚えました。
今日のことば
おさな子は母の口ぐせそのままをこけし抱きしめ言いきかせおり
永井隆
2013.09.09
ベニバナボロギク ナツアカネ
2013.09.09 Monday
9月6日にNPO法人「土に還る木・森づくりの会」の方々に「共生の森」の草刈をしていただきました。アレチノギクやヨウシュヤマゴボウが茂っていた風景が一変しました。心から感謝申し上げます。
今年の「共生の森」付近はベニバナボロギクが目立つように感じます。植物の遷移の仕組みがどのように関係しているのか、興味深いです。
ナツアカネの顔がすっかり赤くなっていました。赤とんぼの赤が濃さを増すとともに日本の秋は深まっていきます。
明日から高校2年生の祈りの会旅行で長崎に行ってきます。生徒とともにたくさんのことを学んできたいと思っています。
今日のことば
長崎には沢山の離島があります。そこには、小さな生活で満足している人がいます。そこでは宗教的に正しい生活をしている人が多いようです。例えば、「愛」はそのようなところに多いと言えるでしょう。
教会のことで離島に行ったことがあります。そこの神父に、地元の人と話したい、どこの家の人と話せばいいか、と尋ねました。その時そこの神父は、それでは家に行かないで畑で話しなさい、とおっしゃるのです。なぜかと言えば、あなたがその人の家に行けば、そこの人はあなたに出すコカ・コーラのことを心配しなければならない、と言うのです。
このようなつつましい生活をしている人たちに、正しい生活をしている人は多いです。
結城了悟
2013.09.05
フウセンタケ科チャツムタケ属のキノコ
2013.09.05 Thursday
プールの近くに謎のキノコが出現しました。切り株の上に発生した白い傘のキノコでしたが、何人もの生徒から質問されたので、専門家の方に同定を依頼してみました。残念ながら種の同定には至りませんでしたが、フウセンタケ科チャツムタケ属のキノコらしいということはわかりました。フウセンタケと言えば、国立科学博物館に収められている南方熊楠の素晴らしい、フウセンタケ属のキノコのスケッチを思い出します。
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/art_review/20/big/07.html
今日のことば
すばらしいことが
あるもんだ
ノミが
ノミだったとは
ゾウでなかったとは
まどみちお
2013.09.03
クチナシとオオスカシバの幼虫
2013.09.03 Tuesday
クチナシの葉にオオスカシバの幼虫がついていました。若齢幼虫と終齢幼虫がついている葉もあって、たいへんな勢いでクチナシの葉を食べています。オオスカシバの成虫はよくマリアガーデンでアベリアの蜜を吸っています。
今日のことば
時間の使い方は、そのまま、いのちの使い方なのですよ。置かれたところで咲いてください。
渡辺和子
2013.09.01
オオゲジ
2013.09.01 Sunday
久しぶりにオオゲジの姿を見かけました。日曜日の日本経済新聞に連載されている「都会のオアシス皇居」で、2012年11月25日にオオゲジが取り上げられました。その中に、皇居はオオゲジの貴重な生息場所であるという記述がありました。この少々不気味な姿の生き物も不二聖心の環境の良さを示していると考えることができます。
今日のことば
オオゲジ(「都会のオアシス皇居」より)
15対、30本の脚で素早く動くオオゲジ。国立科学博物館の調査で夜、皇居吹上御苑の大木を懐中電灯で照らすと幹に10匹前後が群がっていることがあるという。ゲジゲジとも呼ぶ通常のゲジに比べ、大きさは2倍ほど。体長5センチメートル程度が多いが。長い脚を伸ばすと約15センチメートルに及ぶこともある。
湿り気があり暗くて隠れやすい森や海辺の洞窟などを好み、小さな昆虫を捕食する。環境の変化にあまり強くないデリケートな面もあり、コンクリートに覆われた都市では見かけなくなった。皇居は都心に残された貴重な生息場所だ。
見た目は不気味だがおとなしい。1996~2000年度の第1期調査の報告を受けた天皇陛下と紀宮さまは、オオゲジのことをよくご存じだった。「嫌われがちな動物にも目を向けられていることに感銘を受けた」と調査に参加した石井清・獨協医科大教授は振り返る。
安藤淳
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