フィールド日記
2013.06.24
朴の花はいかにして自家受粉を避けるか
2013.06.24 Monday
キャンプ場に朴の実が落ちていました。朴の花は、開花した日に雌しべの先端の柱頭が現れ受粉可能となりますが、雄しべから花粉は出ません。自家受粉は行われないのです。次の日になると雌しべの柱頭は閉じ、雄しべの花粉が出てきます。他家受粉を可能にするための見事な仕組みです。写真の実ができるためには、花から花へと飛び回る昆虫の活躍があったことは間違いありません。
今日のことば
人はかの樹木の地に生えている静けさを知っているであろうか。ことに時間を知らず年代を超越したような大きな古木の立っている姿の静けさを。自然界のもろもろの姿をおもう時、常に静けさを感ずる。なつかしい静寂を覚ゆる。中でも最も親しみ深いそれを感ずるのは樹木を見る時である。
若山牧水