フィールド日記
2013.06.26
連日のヤブヤンマの羽化
2013.06.26 Wednesday
「共生の森」の隣の池で、昨日と今日の2日間にわたり、ヤブヤンマの羽化を確認しました。ヤブヤンマは、周辺が木立に覆われた、光のあまり射さない池に多く生息すると言われるトンボです。昨日は2個体、今日は1個体、羽化を確認しましたが、まわりには他にもヤゴの抜け殻がたくさんあり、ヤブヤンマは今、羽化のピークの時期を迎えているものと思われます。以前は、この池をもっと明るい池にしたらどうだろうかと考えたこともありましたが、そうしてしまうとヤブヤンマは生息できなくなってしまいます。暗い湿気の多い場所をあえて好む生き物がいる。このことは、たいへん示唆的な事実ように思います。
今日のことば
ヤブヤンマ ――名前は冴えないが、姿はとても美しいトンボである。特に、成熟した雄の青い目玉は、常夏の海を思わせるほど澄んでいる。体は大きいくせに木立に囲まれた小さな池が好きで、林ややぶの近くで一生を過ごすことから名前をつけられた。
杉村光俊