フィールド日記
2013.05.06
アリノスアブの不思議な生態
2013.05.06 Monday
「共生の森」の隣の栗畑でアリノスアブを見つけました。アリノスアブの幼虫は蟻の巣の中にいる幼虫を食べて育ちます。アリノスアブにもアリにもたくさんの種類がありますが、どのアリノスアブもそれぞれ特定の種類のアリの幼虫しか食べないようです。多くの種類の中からどのようにして1対1の関係が生まれていったのか、不思議でたまりません。写真のメスもこのあと特定の種類のアリの巣へと向かうことを考えているはずです。そのアリの巣の在り処をどのようにして認識するのでしょうか。これもまた不思議でたまりません。
今日のことば
うかうかと八〇歳を過ぎたが、この歳になってますます、樹木というものの不思議さを思う。毎年毎年、春になると裸木に花をつけ若芽を出す。とくに、歳によって早い遅いはあっても、まるで人間との約束を果たすように、時が来れば花を開くのが不思議だ。人間と違って、けっして期待を裏切ることがない。
季節が来れば花が咲くのは当たり前だ、などとおっしゃらないでいだきたい。実に律儀なものだとお思いになりませんか。
渡辺京二
お知らせ
今年も8月に小学4年生から6年生を対象として「夏休み子供自然体験教室」を不二聖心女子学院で開催します。申し込み方法など詳しいことをお知りになりたい方は下記のURLをクリックしてください。
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