フィールド日記
2013.04.06
ナツグミの新緑 ナツグミの絵かき虫
2013.04.06 Saturday
「共生の森」のナツグミが新緑の季節を迎えています。昨年、多くの苗木が鹿に食べられるなか、なぜかナツグミは被害が少なかったのを記憶しています。そのおかげもあってか、元気よく若葉を開き始めました。鹿は敬遠したナツグミですが、さっそくナツグミの若葉を食べようと潜り込んだ絵かき虫の幼虫がいます。採集して観察したところ、葉の表裏の間に潜り込んでいた幼虫が外に出てきました。環境の変化により、食草の状態の変化を察知した幼虫が移動を開始したものと思われます。そしてあっという間に蛹になってしまいました。生物は自分の属する環境が危機にさらされると自ら成長を速めて子孫を残せる状態に一刻も早く到達しようとします。これもその一例でしょう。
絵かき虫についての専門書を見ても、ナツグミの絵かき虫(潜孔虫)についての記述が見つかりません。この蛹から何が羽化するのか、今から楽しみです。
今日のことば
世の中には金にかえられないものがある。それは愛の思い出だ。
ジョー・ディマジオ