フィールド日記
2013.03.15
タラノキの新芽と傑作絵本『たらのき』(日浦勇)
2013.03.15 Friday
最近の寒暖の差の大きさは、しばしばジェットコースターにたとえられ、NHKのニュースでは天気予報の時にジェットコースターの映像まで流していました。今日は昨日とはうって変わって「暖」の日でした。その暖かい光に包まれて中学3年生は卒業しました。心に残る素晴らしい卒業式で一人一人の成長を改めて実感する喜びの一日となりました。
今朝の「共生の森」では、タラノキの新芽が順調に育っている姿が見られました。福音館書店から出ている「たらのき」(日浦勇)という素敵な絵本の中に次のように一節があります。
たらのきは、めをかじられても、ひとにつまれても、やられたら
したのめが、めをさまして、のびてゆきます。
はっぱをむしかじられても、しるをすわれても、みきにとんねるを
ほられても、つるくさにまきつかれても、つよくたえぬいていきのこります。
そしてたくさんのはなをつけそのみはとりにたべられてあちこちに
はこばれ、たねはふんにまじってじめんにおとされます。
そこで、めをだせるときをじっと待っているのです。
不二聖心の「共生の森」では、人間の力で整備された場所にたくさんのタラノキが芽を出しました。ようやく「めをだせるとき」が到来したわけです。タラノキの新芽の姿は、人間の力によって生物多様性は確実に維持され高まることを教えてくれているかのようです。
今日のことば
中学3年生の短歌より
三年間いろいろなことをやりきった後悔たくさん思い出たくさん
中三は元気いっぱいたのもしく心のタンスは優しさいっぱい
音楽堂の裏の階段登ったら何でもできるそんな気がした
大声で毎日笑う我々は消しゴム落として愉快な時代
すぐ帰ろうそう思うけどそうさせない毎日変わるいつもの放課後
言葉では表しきれないこの気持ち今一瞬にただありがとう
中学でみんなと過ごした3年間いつも楽しくて全てが思い出
ペン入れの季節外れなストラップでもはずさない小さな思い出