フィールド日記
2012.12.28
イヌツゲメタマフシ
2012.12.26 Wednesday
高校1年生が「共生の森づくり」をしている土地はかつて葡萄園でした。その葡萄の栽培を
していたご夫婦が住んでいた家が栗畑の近くに残っています。家の脇にはイヌツゲの木があり、
今も元気に成長を続けています。虫こぶは植物の細胞が増殖する力を利用して作られますが、
今年もイヌツゲの側芽の部分にイヌツゲメタマフシができていました。植物の組織がイヌツゲ
タマバエの幼虫の部屋に変化したわけです。イヌツゲタマバエの生活史についての研究によれば、
3齢幼虫で越冬するということですから、この部屋の中では小さな幼虫が静かに春を待っている
はずです。
今日のことば
確かな未来は、懐かしい風景の中にある。
柳生博