フィールド日記
2012.11.22
背泳ぎの名人 マツモムシ
2012.11.22 Thursday
第2牧草地の池では今日もマツモムシが元気に泳いでいました。マツモムシは背泳ぎをする姿がとても特徴的な水生昆虫です。水生昆虫の多くは希少種となってきていますが、マツモムシも東京都では準絶滅危惧種に指定されています。
今日のことば
私たちが日ごろ、何気なく見過ごして平気で通りすぎていってしまうことどもに、子どもたちはごく
自然に感動する。空の光に、一片の雲に、垣根の小さな花に、風に舞う一枚の枯葉に、一匹の小さな虫に、
道ばたのただの石ころと思われる自然の一片に、動物に、絵本に、お話に、歌にーー。それぞれの場で、
それぞれの個性によってちがうけれども、計算や思わくなどなしに心を動かす。実にとうとい。
幼い子どもたちの感動しているおももち、顔つき、そのことば、手ぶり身ぶり。さらに「ねえ、ねえ。
……なの」と、共感を求めてくることばに接すると、私はいつもこの子らに深く心をゆり動かされ、圧倒
される思いがする。自分が失ってきた大きなものを嘆くいとまもない。
そんなことを忘れさせてくれるのが子どもの「ねえ、ねえ、見て、ほら」の一言だし、「なぜ」と問うこ
とばだ。そのとき私にとって、世界は新しい光のもとにその姿を私に示してくれる。
小塩節