フィールド日記
2012.10.09
ナツアカネ(赤とんぼの減少について考える)
2012.10.09 Tuesday
赤とんぼの目立つ季節となりました。下の写真は「共生の森」のマユミの木にとまるナツアカネです。
この10年ほどで赤とんぼの数はめっきり減ったと言われ続けていますが、その原因については必ずしも
明確ではないようです。農薬が原因だという説もありますが、南方系のトンボであるウスバキトンボなど
が増えたことが原因だと考える人もいます。不二聖心でもマリアガーデンなどでウスバキトンボが群れて
飛んでいる様子を目にすることがよくあります。
自然現象の解釈には多角的な視点が求められるケースが多くあります。赤とんぼ減少の原因の考察にも
複眼的思考が欠かせないようです。
10月8日からインドのハイデラバードで生物多様性条約第11回締約国会議(COP11)が始まりました。
国際会議の場で生物多様性の問題が討議されています。日本は世界の中でも稀にみる豊かなトンボ相を
有する国です。夕焼けの空に赤とんぼが舞う日本の原風景がいつまでも失われないことを願っています。
今日のことば
生きることが、大切なのだと思う。生きるとは、毎日のすべての瞬間を、愛しつくしてゆくことである。
それは、「現世」に目をつぶって、この世を素通りしてゆくことではない。愛するとは、人生のいとなみ
を通して、神の創造の仕事に参加することなのである。
須賀敦子