フィールド日記
2012.09.28
イタドリ ルリチュウレンジ 群がるヤマトシリアゲ
2012.9.28 Friday
東名高速沿いの道のイタドリの花の季節が間もなく終わろうとしています。ありふれたイタドリ
の花も近づいてみるとはっとするような美しさを持っています。この花を求めてたくさんの生き物が
集まってきます。
ルリチュウレンジがいました。ルリチュウレンジの幼虫は、ツツジの葉を食べます。おそらく
「温情の灯」の近くのツツジを食べて育ったルリチュウレンジではないかと思います。
イチモンジセセリも翅を休めていました。翅の一文字模様がくっきりと写っています。
イタドリの葉の下にはバッタの死骸が落ちていて、ヤマトシリアゲが群がっていました。
ヤマトシリアゲは一匹で行動することが多く、写真のような光景は珍しいです。
今日のことば
人間とは、人生とは、常に不安定なものではないでしょうか。飛行機を発明したライト兄弟は、
空を飛ぶという不安定なことを克服しようと思って飛行機を作った、と話したといいます。不安定
な時こそ、新しい何かを生むということもあると思います。
役者なら一度は演じたいとあこがれる役の一つがシェークスピアの「ハムレット」ですが、実は、
私は若いころからハムレットが好きじゃなかった。「生きるか死ぬか、それが問題だ」なんて、
そんなの、言っていること自体がおかしい。なんでそんなことで悩むんだ、と。こちらはガキの頃
から食えなくて、毎日空襲にあって逃げまわっていたんです。「今日はなんとか生き延びたぞ」って
思っていたんですから。
少年時代にあんな状況の中でも生きてこられた。役者になって、売れたり売れなかったり、苦しい
こともありました。そんな私がいつも思うのは「人間、太陽がある限り生きていける」ということです。
うろたえちゃあ、いけません。
仲代達矢