フィールド日記
2012.08.13
ヒルガオ
2012.08.13 Monday
牧草地にたくさんのヒルガオの花が咲いています。アサガオの花とよく似ていますが、大
きな違いがあります。アサガオからはよく種が採れますが、ヒルガオは種をつけることがほ
とんどありません。その代わりに地下茎で増えます。驚いたことに、耕作時などに畑に生え
ているヒルガオの根がちぎれて拡散すると、散らばった場所で新しい蔓を伸ばします。農作
物の生産を妨げるケースもあり、耕作時期をいつにするのがヒルガオの拡散を最も抑制する
ことができるかというテーマの研究も行われています。
今日のことば
現在、日本が抱える絶滅危惧種は2663種にのぼり、その数はニュージーランドの600種あ
まりの4倍にもなる。ニュージーランドでは流れが変わったが、日本では生物多様性の衰退
への流れはむしろ加速している。これだけ多くの絶滅危惧種を見捨てず、同時に不健全化し
た生態系の再生を図るために求められるのは、積極的共生型戦略にもとづく回復のプランで
ある。
『自然再生』(鷲谷いづみ・2004)より