フィールド日記
2012.05.14
エビネ オオギンスジアカハマキ
2012.05.14 Monday
職員室の横の花壇にエビネが咲いています。たまたま横を通ったので見つけることができましたが、ほとんど誰にも知られることなく咲いている花です。何とも惜しい気がします。
お茶畑の横のコナラの葉の上でオオギンスジアカハマキを見つけました。害虫としての扱いも受ける蛾ですが、虚心に見れば何とも美しい蛾だと思います。重なる葉の間に隠れるようにとまっていました。目立たないところにこそ本当に美しいものはあるのかもしれません。
今日のことば
私たちは「一人ひとりがかけがえのない存在だ」と日ごろ聞かされてはいるけれど、実際にそんなふうに生活することはなく、いつも自分が置かれた場所のシステムに合致するよう暮らしている。「かけがえのない自分」なぞ実感もできないし実現もできない。家族や仲間同士の友愛ですら、その多くは共依存だったり、自己愛の押しつけだったり、愛の強要や、ギヴ・アンド・テイクの体系だったりする。
そんな現実の中で、本当に「かけがえのない自分」を見つけるためには、たった一人のかけがえのない相手にたった一人で向かい合う必要がある。その相手を特定の「神」という名で呼ぶ必然性はない。
竹下節子