フィールド日記
2012.04.08
富士山と桜 ソメイヨシノとシャガ
2012.04.08 Sunday
今日はよく晴れてお花見日和の一日でした。校舎へと続く坂道では桜の向こうに富士山も見ることができました。聖心橋から写した写真をよく見ると、遠くまで桜並木が続いていることがわかります。写っている桜のほとんどはソメイヨシノです。
正門のところにシャガの花がもう咲き始めていました。ソメイヨシノとシャガには重要な共通点があります。それは、ともに3倍体であるために正常な減数分裂ができず、結実しないということです。すべて同じ遺伝子をもったクローンということになります。ソメイヨシノもシャガも一斉に花開くのは同じ遺伝子を持っているせいではないかと考える人もいます。
今日のことば
突然の手紙には驚いたけど嬉しかった
何より君が僕を怨んでいなかったということが
これから此処で過ごす僕の毎日の大切な
よりどころになります ありがとう ありがとう
ナイロビで迎える三度目の四月が来て今更
千鳥ケ淵で昔君と見た夜桜が恋しくて
故郷ではなく東京の桜が恋しいということが
自分でもおかしい位です おかしい位です
三年の間あちらこちらを廻り
その感動を君と分けたいと思ったことが沢山ありました
ビクトリア湖の朝焼け 100万羽のフラミンゴが
一斉に翔び発つ時 暗くなる空や
キリマンジャロの白い雪 草原の象のシルエット
何より僕の患者たちの 瞳の美しさ
この偉大な自然の中で病いと向かい合えば
神様について ヒトについて 考えるものですね
やはり僕たちの国は残念だけれど何か
大切な処で道を間違えたようですね
去年のクリスマスは国境近くの村で過ごしました
こんな処にもサンタクロースはやって来ます
去年は僕でした
闇の中ではじける彼らの祈りと激しいリズム
南十字星 満点の星 そして天の川
診療所に集まる人々は病気だけれど 少なくとも心は僕より健康なのですよ
僕はやはり来てよかったと思っています
辛くないと言えば嘘になるけど しあわせです
あなたや日本を捨てた訳ではなく
僕は「現在(いま)」を生きることに思い上がりたくないのです
空を切り裂いて落下する滝のように
僕はよどみない生命(いのち)を生きたい
キリマンジャロの白い雪 それを支える紺碧の空
僕は風に向かって立つライオンでありたい
くれぐれも皆さんによろしく伝えて下さい
最后になりましたが あなたの幸福(しあわせ)を
心から遠くから いつも祈っています おめでとう さようなら
「風に立つライオン」(さだまさし)より